.    '10年11月9日

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蝶ヶ岳 夕景

 夕焼け雲を背景にしたシルエットは、北アルプス ・蝶ヶ岳。 園内 ・吊り橋からの眺望です。 秋は時に思わず立ち尽くす夕焼け と出会うことがあります。
すっかり日が短くなったこの頃、山あいにある当園地は、車でわずか数分下った場所と比べても あきらかに夕闇となる時間が早いのです。 違うのは夜の長さだけではなく、天気も違います。 いわゆる‘山の天気’となる日が多く、雨や雪の降るタイミングが平地とは異なります。 「今日は良い天気! 気持ちよくお仕事ができそう!」 とワクワク気分で出勤すると、当園地に近づくにつれ、どんよりとした曇り空であったり 「今日は雨がよく降ったなぁ」 と帰宅の途について、園地からわずかに離れた道路が乾いていて、あきれることも間々あります。標高よりも地形の違い(常念岳や蝶ヶ岳の影響?)が関係しているのでしょうか。 やがて、あと 1,2ヶ月もすれば、雪。 これがまた…







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今年の紅葉

 紅葉シーズンもまもなく終わります。今年の園内での紅葉はいまひとつでした。カエデ類では、紅葉するハウチワカエデ、コハウチワカエデ、オオイタヤメイゲツ コミネカエデ などは、あまり紅くなりませんでした。
一方、ウリカエデ、イタヤカエデ、ヒトツバカエデ の黄葉は例年通りでした。 また、カエデ以外でも黄葉は見応えのあるものが多く、アオハダ(写真)や、タカノツメの澄んだ黄色、 コシアブラの透明感あるレモンイエロー、コナラ、ミズナラの褐色がかった黄色、ミズキ、クロモジ、アブラチャンの緑がかった黄色などなど、黄葉にも様々あります。そして、やがて カラマツの黄葉した葉が、 はらはらサラサラと、金色の雪のように落ちてくれば 秋も終り、いよいよ冬の到来です。今園内では、サルたちが冬に立ち向かうため、盛んに餌を食べています。丸々と太り 毛の色つやも一番良い時。その身体は、冬を生き延びた春には やせ細ります。





      〔紅葉・黄葉のメカニズムは→こちら


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二段根

 護岸工事の支障となるために、やむなく伐採したケヤマハンノキ の『根』です。  なにやら姿が妙なのは、根が 2箇所から出ている『二段根』だからです。 川(烏川)の中洲に生えていたため、おそらく何年か前、増水による土砂の堆積で根元が埋まってしまったのでしょう。 本来は下段の根だけで生きてきたのですが、堆積した土砂で下の根が酸素不足になり、やむなく緊急避難的に上段の根を出しました。
  ほとんどの種類の樹は、このような場合、十分な根を出せないまま、酸欠で根の細胞が死に、水揚げができなくなり、枯れます。 道路や庭の整備にともない根元に土を盛ったり、植栽のとき深く植えると弱ったり枯れたりするのはこの理由です。 写真でお判りのように、根は浅い範囲で広がります。 その深さは せいぜい 5,60センチ。 踏みつけたり、車両の通行など、人為的な影響が容易に出る深さなのです。





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