.    '10年12月26日

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ミネルヴァの梟は黄昏に飛び立つ

 『なぜここにフクロウが?』… じつはこれ、車止めなんです。 駐車場と吊り橋を区切るために設置しました。もちろん、(当園地のことですから)購入したものではなく、いただきものです。 作者は当園地の良き理解者であり、ほかにも野鳥の亡骸などを ご寄贈いただいております。 ところでこのフクロウ、ピンクの嘴と金色の目(虹彩)と、ちょっとおしゃれをしています。(※)
 フクロウの仲間は虹彩の色に特徴があります。たとえば、よく似たコノハズクオオコノハズクの見分けは、虹彩の色。 コノハズクが黄色なのに対して、オオコノハズクは橙色と、まさに一目瞭然なのでした。
(※)本来は、虹彩は黒や暗褐色、嘴は黄褐色です。ただし、ローマ神話の女神『ミネルヴァ』の従者の コキンメフクロウ の虹彩は黄色です。
してみると、ここにあるのは知恵の神の使者なのか?





  過去の フクロウオオコノハズクの話題は⇒ こちら


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皆既月食の前夜

 昇ってきた満月の下に見えているのは、上の写真の吊り橋です。 時は満月の前日(12月20日)。
この翌日が 3年ぶりの皆既月食の日だったのですが 生憎と雲に隠れて観ることはできませんでした。 もしも 雲が無ければ、この吊り橋の上に 赤銅色の月が見えたはずでした。前夜の同時刻が快晴だっただけに、一日違いで なんとも残念なことでした。 来年は 6月と12月に見られるとのこと、乞う ご期待!
(月食は残念でしたが、一方、その 1週間前の 三大流星群のひとつ ‘ふたご座流星群’は、よぉ〜く観察できました)   このような満月を園内の吊り橋を背景に(勤務時間中に)見られる日は限られています。毎年この時期には 夕方の早い時刻に、吊り橋から満月が昇ります。  寒くて長いこれからの夜。しかしながら、それなりの楽しみはあるのでした。





      2年前の同じ頃の満月は⇒ こちら


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ミニ発電所

 園内・ダム下広場から見た‘須砂渡砂防えん堤’(右奥)です。 県所有の この‘えん堤’を利用して 中部電力により ‘ミニ発電所’が建設され、今年の秋から運転を開始しています。 新たなダムを造らずに、すでにある砂防えん堤を利用する発電所です。
 これまで、県や市町村レベルでは前例があっても、電力会社としてはこれが初めての取り組みとのこと。 発電出力が小さい(240kW)ため、本来ならば送電時の放電による送電ロスが問題になることでしょう。しかし、この発電所の場合、供給先は近くの集落であるため、ほとんど送電ロスがないとのこと。
まさに、『顔が見える発電所』『電気の地産地消』、はたまた『郊外型大型店に対抗する地元商店街』とでもいいましょうか。  山間部において、既存の資産を活用した二酸化炭素を排出しない発電手段 として、今後注目すべき方法なのかもしれません。