. |
生き延びて
「やれやれ ようやくエサにありつける」と、冬を越したサルには待ちに待った季節到来です。
しかしながら、樹木にとっては厄介な動物。膨らみはじめた冬芽が格好の餌食になってしまいます。 なかには、冬芽だけでなく樹皮をかじられているものもあります。
ぐるっと一周樹皮をはがされれば(←環状剥皮) 致命傷。それが枝ならまだしも、幹の皮をはがされれば、時には枯れてしまいます。
樹木の多い当園地、すべての樹がかじられるかというと… サルにも嗜好があるようで、樹ならばなんでもOKということではないようです。 園内で樹皮がはがされているのは アブラチャン、ミツバウツギがほとんどです。
余談ながら、上高地ではヤナギが10種あまりあっても、樹皮がはがされる(エサになる)のはエゾヤナギに限られています。『人間より正確に樹木同定(見分け)できるサル』 なのでした。
|
霊長類のなかで(人を除き)最も北(≒厳しい環境)に生きる
|