.    '12年10月14日

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用水路学習会

 からすの学校 ・第55回は、烏川扇状地の用水路学習会。  北アルプスを背景に一面に広がる田園は、安曇野の原風景です。 その田んぼに欠くことのできないのが、潅漑(かんがい)のための用水路。今回の講座では、烏川渓谷と扇状地の生い立ち、 縄文時代〜古墳時代の遺跡、烏川の名の由来、取入口の地形や構造についてなどを、座学(講師:重野昭茂氏)と現地見学(講師:古幡達雄氏)を通して学びました。 地質や歴史についての室内での講義の後、フィールドに出て、園内に残された堰(せぎ)をはじめとして、その取水口や流路、増水時の排水路を目のあたりにしました。 ちなみに写真の用水路は現在使われているものであり、その取入口は大岩を穿って開けたトンネルを流路としているとのこと。 講座を通じて、安曇野に生きた先人たちの苦労を偲び、その偉業に驚かされたものです。







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カモフラージュ

 写真はハイイロセダカモクメという蛾の幼虫。ヨモギの枝にとどまり、盛んに果穂を食べています。 蛾や蝶の食草 ・食樹というと葉が思い浮かびますが、ハイイロセダカモクメはヨモギの果穂だけを食べて、やがて蛹となり越冬します。 それにしても、見れば見るほど ヨモギの果穂に似ています。意識して見なければ(ヒトには)わからないのではないでしょうか。試しに、写真にマウスオンしてみてください。 丸印が無ければ見落としてしまうのでは? 擬態のなかでも『隠蔽擬態』と称されるだけに、見事に背景に溶け込んで体を隠しています。 鳥はこれを見つけるのでしょうか?
話し変わって…繁茂したヨモギのために本来の植生が失われないように一部を刈り取るのですが、このような生物がいることで 機械的な作業ができないジレンマがあります。 一方で『ヒトから見て興味深いので残す』ことの妥当性は見解が分かれるところです。





        マウスオンでカモフラージュ


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冬眠鼠/山鼠

 事務所の窓口に『園内に弱ったリスがいたので捕まえた』 と来園者が持って来られました。見ればリスにあらずヤマネ。 毛並みも良く外傷も無い まだ若い個体でした。(本来の動きに比べれば)多少動きがにぶいかなと思われましたが、しばらく様子を見ていても、特に保護すべき状況はありませんでした。 そこで、捕獲した場所で放すことにしました。 放獣前に様子を見て、もし弱々しいようなら 持ち帰って英気を養わせようと考えていたのですが、そんな心配は無用でした。 ケースから出すと、ちょこちょこと歩き始めたかと思うと、またたく間に、 お尻ふりふり、倒木の上を素早い動きで去っていきました。 なお、野生動物は鳥獣保護法により捕獲や飼育が規制されています。またヤマネは国指定の天然記念物であるため、殺傷することは文化財保護法違反になります。 野生動物とは、距離をおいてつき合うことが肝要です。





        マウスオンで別アングル