.    '12年11月15日

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森林エリア 晩秋

 新しく出来た園路の晩秋の様子です。 つい先ごろ最後の工事が終わり、このたび、市民会議 ・県 ・管理事務所の手による『チップ敷き』の作業がおこなわれました。 そして、このように、紅葉を楽しめる素敵な道が出来上がりました。 この写真の後ろには、園内では少ないシナノキがあり、あるいは、その先には、直径 60cmもあるヤシャブシが、 幾星霜を経て立っています。 ところで、新園路は見所が多いだけでなく、歩きやすいことも実感していただけると考えています。勾配が緩やかで、(チップのお陰で)歩きやすく、そのうえ、足への負担が少ない路面になっています。  さらには、これまで 積雪期にスノーシューなどを楽しまれる際、階段がネックになっていましたが、これからは問題なく歩いていただけます。 この冬をお楽しみに。  なお、来年2月には、スノーシューを使ったイベントを二つ(動物、樹木)予定しています。乞う、ご期待。







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孤高 (園地外情報)

 狷介孤高な気配が漂う カモシカ と出合いました。ただし、ここは園地外。 自然観察講座の皆様をご案内している時の出来事です。 多くの人数で、それなりの賑やかさで歩いている時の遭遇にも関わらず、逃げる様子もなくじっとこちらを… 20人余+ 1頭に、緊迫した息詰まる時が流れます。  緊張の糸が切れたのは、ヒト。2,3人が動き出したのをきっかけに、カモシカは振り返ることもなく、悠々と去っていきました。 これまでにも、園内において幾頭かのカモシカを目撃しています。〔以前の話題は→こちら〕  しかし、それらに比べてこの個体は、ずいぶんと黒っぽい毛をしています。(毛の色は地域変異ではなく個体差のようです)   ところで、写真の眼の下にあるちょっと膨らんだ部分は【眼下腺】。 ここから出る分泌液を樹にこすり付けて縄張りを示します(← マーキング)。  その縄張りの中で、群れることなく孤高に生きます。







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名木探訪 (旬情報 番外編)

 写真は、当WEB管理者が代表を務める 『樹木医ネットワーク ・松本』が開催した名木探訪での一場面。 春の桜探訪 と同様、定員を上回るお申込をいただきました。 この催しは樹木の生理や生態について知ってもらいたいとの思いからはじめたもの。醜く剪定された樹を見るにつけ、あるいは樹木に対する間違った常識を 聞くにつけ、より多くの方々にそれらに気づいていただければと開催しています。写真は松本市の特別天然記念物に指定されている 『中塔のツガ』 (マツ科)。 樹齢400年とも伝わるだけに、圧倒的な存在感で立っています。時にこのような観察会で樹の根元に立ち入ることがあります。 樹にとって、根元を踏み固められることは致命的です。根のほとんどは地下数cmから60cmにあるため、踏み固めにより酸欠を招き、根の衰退につながります。 そこで、このように離れた場所からの観察となりました。





       マウスオンで『中塔のツガ』