.    '13年12月1日

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北アルプス 冠雪

 当園地まで、車で数分の場所からの眺めです。 正面の雪山は常念岳、その両側に白い頂が少しだけ見えているのは、左側が蝶ケ岳、右側が横通岳です。 この日は、トイレの冬期閉鎖(※)をした翌日。まさに 『持って来い』のタイミングで、今シーズン最初の常念岳雪化粧となりました。根雪となるであろう雪が降ったこの日以降、来春まで山肌を見ることはありません。 ちなみに、今季の常念山脈の初冠雪は 11月中頃のこと。それ以降晴天が続いていたために積雪はありませんでした。間もなく、山裾まで雪に被われる、野生動物には厳しい安曇野の冬到来です。
(※)【お知らせ】 12月から3月の間、森林エリアのトイレは冬期閉鎖させていただきます。また、水辺エリアも管理棟トイレのみご利用可能です。 【ただし、年末年始(12月29日〜1月3日)は、管理棟トイレも閉鎖となります】   ご不便をお詫びいたします。







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冬を前にして

 いまだ幼さが残る若いニホンザル。 サルは子どもと大人の顔つきが、まったく違います。 若い頃はヒトのような骨格ですが、歳とともに次のような成長変化をします。 上下顎(あご)が前に伸びる 頬骨が横に張り出す 額が前に出てくる 等々。   そのため、子どもの顔つきはヒトのようでも、大人になると いわゆる ‘猿顔’になります。 一方で、‘脳みそ’を容れる容器である‘頭蓋腔’(容積は大脳の発達に正比例する)の大きさにはほとんど変化はありません。 あるいは、延髄の通る大後頭孔(=大孔)にいたっては、大きさが変わりません。 これらのことは、当園地 レクチャー・ルームに展示してある頭骨標本を見れば一目瞭然です。  なお、それらは園内に横たわっていた亡骸や骨を標本化したもの。他にも、園内や安曇野に生息する動物のあれこれについて、その一端を窺い知ることのできる展示をしております。





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つまづき注意

 ヤナギ(コゴメヤナギ)の根が舗装をもちあげてしまいました。 すき間に入った細い根が、太る時の力です。 根の成長点は繊細でやわらかく、 硬い土壌を貫通することはできません。 石やコンクリートがあれば、それを避けるように伸びていきます。  しかし、わずかでもすき間があり、そこに入り込んだ根の肥大による力は相当なもので、時には岩をも割ります。 まさに【弱くて強い】のが樹の根です。写真の樹の場合、幹のすぐ近くに園路があったために、地際の水平根の肥大により、舗装がもちあげられてしまったのです。ちなみに、日本に生えるほとんどの樹木は、地表から 20cmまでの間に細根の多くがあり 、60cmほどの深さまでに、全体の根量のうちの 6〜8割が生育しています。 これは樹の大きさには無関係ですので、たとえ 巨樹であっても、根元を踏みつけられることによる影響(酸欠による細根の枯死)を受けます。





    設置看板 〔写真クリックで拡大(pdf)表示〕