.    '14年10月29日

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飛べない鳥

 来園者が来られて 『園路に鳥がうずくまっているので、みてあげてください』とのこと。 早速、現場に行ったところ、そこにいたのはアオバトの若鳥でした。 近づいても飛ぼうとしないため、保護して羽を診たところ、傷や骨折はありませんでした。 その後歩く様子を見ていると、片足を引きずるようにしていました。どうやら足に問題があるようです。 『鳥なんだから、羽さえ大丈夫なら足が不自由でも飛べるのでは』との誤解があります。 確かに飛んでしまえば足は不要でも、まずは脚力で空中に飛び上がり、その後羽ばたくことで飛翔することができます。 まさに、飛ぶための第一歩には足が必要になります。 なお、野鳥の飼育は今回のような【野生傷病鳥獣の一時的保護】以外は法的に規制されています。 また、一方で、傷ついた動物を『可哀そうだから』との理由で全て保護することは生態系(食物連鎖)から問題もあります。





 『可愛いから助けたい』と思うのは、ヒトのエゴイズム?


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 園内のとある場所に大量の糞があるのをスタッフが見つけました。 話しを聞いた当初は、形状や数の多さから、カモシカの‘ため糞’と考えました。 しかし、実際にはノウサギのものでした。 糞の形状や場所の様子から、親子(子どもは数頭)で連れ立って排泄したようです。  親の糞は見慣れているのですが、子どものそれは見たことがなかったため、格好の標本が入手できました。これまで園内では、冬期に雪上に残された足跡や(成獣の)糞をごく稀に見ることはあっても姿を視認したことはありません。 数十年前までは、むしろ見かけることが多い野生動物だったのですが…。 ところでこの糞ですが、ほぼ完璧に消化されています。ウサギは食べた食物を腸で微生物により醗酵させて糞(軟糞)として排出しますが、この糞を肛門から直接食べます。 そして、すっかり ‘出がらし’ となった糞(硬糞)を再び排泄するのでした。





 気になったのは、すぐそばにキツネの糞もあったこと


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紅葉終盤

 今やピークを過ぎようとしている紅葉(黄葉・褐葉)です。そろそろ終わりかけの紅葉は、ハウチワカエデ、コハウチワカエデ、コミネカエデ、オオモミジ、オオヤマザクラ、ツタウルシなど。 黄葉は、イタヤカエデ、ヒトツバカエデ、ウリハダカエデ、ウリカエデ、アブラチャン、ダンコウバイ、クロモジ、アオハダ、コシアブラなど。 褐葉は、コナラ、ミズナラ、カマツカ、ネジキなど。
 さて、もみじ狩りの時期が過ぎ落葉も本格的となる頃、『晩秋の樹木観察会』を開催します。 今回は、水辺エリア・森林エリアそれぞれにおいて、樹木観察(落葉や冬芽、樹形や樹肌)のほかに、 樹木の病気や生態、あるいは園内の動物についてなど、園内ガイドを兼ねた内容を予定しています。なお、12月には‘からすの学校’として『カモシカ』についての講座を開催します。 年内のイベントも残り少なくなりました。 ご参加をお待ちしております。





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