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山遊雑記 
山歩き(2006,06,29)
6月始めの渓泊まりで、脚を痛めた。渓泊のときは、山歩きが多い。源流部へのアプローチの一つに過ぎないのだが、行程中、山歩きが8割方占める様になると、はっきり言って登山と大して変わりない。山の歩き方を知らないと、ばてるのも早いし、今回の様に脚を痛めたりする。改めて、自分の山歩きを振り返ると、単なる体力不足じゃなくて、デタラメ歩きだった事に気がついた。

ここは、ひとつ歩き方の基本から、トレーニングしようじゃないか。ということで足トレ目的の山歩きをする事にした。

場   所:大胡桃山経由栃川、距離にして3km程
標   高:車止め680M、山頂934M、栃川出会い620M
目標時間:行き1.5時間 帰り2時間

何度か来ているが、いつもバテバテで2倍の時間がかかっていた。今回は日帰りということで、ザックの重さは5kg弱。渓泊まりの時の半分以下である。それでも、普段歩いてない(というか歩くのが嫌い)なオレには、過酷な目標設定に思えたが、地元の山菜採りの人はこれぐらいで行くそうなのである。

いつもは、徹夜で行くが、今回は地元であるし、これまた山歩きの基本、体調を万全に、ということで前日は酒も控え、夜9時に寝て睡眠をとった。朝の5時に車止め到着。いつもなら、元気なうちにダーっと、早いペースで歩き、疲れたら大休止というパターンだが、これがデタラメというもの。山歩きの基本に従って一定のペースで歩幅も押さえ気味にして歩く。ここは最初に200Mを一気に上がるのが堪えるのだが、疲れはしたが、意外に簡単に登れた。所要時間20分。いつもは30分かかってるところだ。もちろん、荷物が軽いせいだが、歩き方も影響してる気がする。休憩は1分。呼吸を整えるだけとする。山頂近くまでは緩やかな尾根道だが、ここもペースを一定にして歩く。最後に80M程を登るが、ここも休みを取らずに登り切る事ができた。ここまで40分。いいペースである。途中ではあるが、達成感を味わう。
山頂の景色がまた素晴らしかった。大胡桃での広がる景色はなかなか拝めないでいたので、純粋に感動した。
さて、残りの行程は下りである。いつもなら、駆け下りるところだが、一歩すつ、ゆっくりと歩く。登りと同じぐらいのペースで関節に衝撃をできるだけ与えないようにし、かつ、脚に油圧ショックアブソーバーをつけたつもりで、着地の衝撃をゆっくりと吸収して重心をできるだけ上下させないように歩く。まあ、実際は油圧じゃなくて、筋肉なので疲れはたまってくるが、衝撃荷重が少ない分、結果的には疲れは少なくなる。以前のように、ダウンヒルスペシャリストなどと、ふざけて駆け下りるのは、実際には脚に倍近い負担をかけていたと思う。そして、関節がやられる。それが、前回の敗因だと思う。結局、途中休憩無しに栃川まで、予定通りの1.5時間で着いてしまった。本来はこうあるべきだよな、と思いつつ、いつもの12kg程のザックだったらどうだろうか?デタラメ歩きで、ここまで3時間かかっていた。次回は、ボッカトレにして確認してみたい。

さて、後は自由時間である。本来は昼過ぎまで遊ぶつもりで、昼食もバーナー類も一通りもって来ていたのだが、栃川はすぐに雪渓で埋まっていた。少しばかり竿を出して、ウルイを採り、あとやる事が無くなってしまった。まだ、朝の8時だというのに(笑)
奥まで入るにはまだ時期が早かった。
岩手で釣れる天然ニッコウイワナは此処を含めわずかである。
ウルイはまだまだ食べ頃。葉の開いていないものも多かった。
やることが無いので、後はさっさと帰る事にした。午前中で往復というのもトレーニングとしては良いではないか。帰りは、山頂を通らず、迂回ルートにする。帰りの方がきついかと思ったが、休憩は小休止のみで、1時間50分で帰ることができた。ただ、急勾配の最後の15分は、さすがに膝裏の筋が痛くなり、根本的歩き不足を痛感した。

軽量な日帰りザックとはいえ、午前中で往復できたのは、ちょっと嬉しかったりする。気持ちよく下山し、帰宅途中に今年できた町営温泉に浸かる事にした。ここは、全然知らなかった温泉で、入浴料¥400。源泉掛け流しで温度も丁度良い。まだ、お昼前だというのに、人の多いこと。じっちゃん、ばっちゃんでいっぱいだ(笑)

午前中、山で遊んでいたオレはお昼には温泉に入っている。たった半日なのに、とても長く感じる。時の進みが今日は遅いのではと思うほどだ。それぐらい、今日のオレには余裕があったということだ。湯に浸かっているとなぜかにんまりしてくる。今日の山行を振り返った。のんびり歩いた方が、風景も楽しめて、そして疲れも少ない。なのに結果的には早い。つまり、有効に時間を使える。使える時間が増えて、疲れは少ない。こんな単純明快な事がどうして解らなかったのかな?やっぱり、人間っていうのは、痛い思いをしないと学習しないのかな。いや、12kgのザックを担いだら、前と変わりなかったりして(笑)