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このページでは、釉薬に関する情報をお届けします。
特に瑞松陶苑の作品に用いられている釉薬について
解説いたします。(解説文:弘明)
辰砂釉
銅を還元焼成(炎を不完全燃焼して焼くこと)すると鮮やかな紅色に発色します。それを利用した釉薬です。発色を安定させる事が非常に難しいので、作家泣かせの釉薬でもあります。
コバルト釉(紫釉、瑠璃釉)
瑞松陶苑では「紫式部」などの名前をつけて発表しています。その名のとおり、コバルトを使用した釉薬です。コバルトは普通に焼くと青色に発色しますが、釉薬の調合と焼き方をかえることで、器全面に紫色をした細かな結晶を作り出すことができます。
均窯釉
下地に青を使い、上から水色の釉薬を掛けることで、上から青から白っぽい水色へと変化していきます。
油滴天目釉
黒地に銀色の細かなしずくのような結晶が出ていて夜空の星のようになっている釉薬です。鉄を用いた釉薬で、鉄の割合が少ないと、青色(青磁)や黄色に発色し、割合を多くすると、茶色や黒色になります。
織部釉
釉薬に銅を加え、緑色の発色を得るための釉薬です。桃山時代の茶人、古田織部が好んで使った事から、この名前があるようです。透き通るような緑色が特徴です。
雪花釉
少し特殊な窯の炊き方をします。まるで水が集まって、雪の結晶を形作るように、窯の温度が下がっていく時に釉薬中の成分(亜鉛)が、集まり結晶を形成します。大きな結晶を作るためには、微妙な窯の制御が必要となります。
氷裂釉
釉薬中に無数のひび割れが入り混じって入ることで、きれいな模様となるものです。どのようにひび(貫入といいます)が入るかは、その時々によってかわります。氷の大地にひびが入ったようなところに似ていることから、この名前があります。同じような釉薬で「亀甲釉」という場合もあります。