オペアンプ

 

オペアンプの写真

 

アナログICオペアンプです。

 

 


オペアンプの役目

 

オペアンプは正確には「演算増幅器」と言います。なぜならば、元々アナログコンピュータの設計の為に開発されたICだからです。アナログコンピュータは微積分方程式等の演算を行うのが得意です。つまり、理論式(伝達関数と言う)から比較的容易に回路を作り事ができる為基本的な使い方を理解すると大抵の回路ができてしまうとっても便利なICです。

例えば、 C = A + Bと言う演算はオペアンプ1個と抵抗器3本だけです。AとBとを足す回路とはすなわち、レコーディングなどに使われるミキサーの基本回路です。C = aA + bBのようにすればAとBのバランスを変える事ができます。抵抗の値を変えるだけです。しかし、現在、アナログコンピュータはあまり使われなくなりデジタルに置き換わってしまいました。一部サーボ回路では使われていますが。

現在、オペアンプの最も活躍する場面はオーディオなどの低周波回路などです。又、最近はビデオ用のオペアンプも一般的になってきました。


オペアンプの種類

 

回路の電気を通りにくくするにも用途に合わせた抵抗器を使わなければなりません。これは、回路図には書かれていない事が多く初心者が製作する上で悩んでしまう所だと思います。そこで少々おおざっぱですが、用途に合わせて分類してみました。

種類

働き、用途

汎用オペアンプ

RC4558が有名です。一般の用途にはこれで十分でしょう。すべてバイポーラトランジスターで構成されています。入力段はPNPトランジスタを使用しています。とにかく様々なメーカが作っているので最も入手しやすいでしょう。又、安価です。高域特性を改善した4559、出力電流を大きくした4556などもあります。

音質的には、使い方にもよりますが少々荒々しいサウンドです。

オーディオ用オペアンプ

NE5532が有名です。非常にローノイズです。スルーレートが改善されており、高域での波形歪みが少ないです。

音質は非常に素直な音がします。中級機CDプレーヤーの最終段にはほとんどこれが使われているようです。

J-FET入力オペアンプ

TL082,TL072、TL062が有名です。TL082は汎用、TL072はローノイズタイプ、TL062は省電力タイプです。J-FET入力のオペアンプはバイポーラトランジスタに比べ入力インピーダンスが非常に高いのが特徴です。但し、温度特性が余り良くありませんがオーディオには問題ありません。ノイズも少々大目です。

音質はFET特有の透明感のあるサウンドです。アメリカでは非常にポピュラーです。個人的には好んで使用するオペアンプです。

CMOSオペアンプ

TLC272が有名です。CMOS構造のため大変消費電力が少なく又低電圧で動作させることができるため、携帯端末などの電池動作のものによく使われます。また、Rail-to-Railと言って、電源電圧いっぱいまでの信号が扱えるのが特徴です。

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