コイル

 

コイルの写真

 

下の写真の左から「FSZ」「ボビンタイプ」「EMI用」「固定インダクタ(小)」「固定インダクタ」です。
コイルの値を示す単位としてH(ヘンリー)を使用します。一般にはmH、μHといった風に表記します。

 

   コイルの記号


コイルの役目

 

コイルは主に電波などを扱う高周波回路に多く用いられる部品です。低周波(オーディオ等)では余り使われません。しかし、近年、オーディオも一部デジタル化(CD等)されてきた為高い周波数が回路上に使われています。その為、ノイズ低減の目的で頻繁に使われる様になりました。又、パソコン等の電源部にはスイッチング電源が使われていますがそこにもコイルが必需品です。それから、スピーカーシステムのツイター、スコーカー、ウファーの周波数分割にもコンデンサと併用してコイルが使われています。

コイルの構造は、非常に単純でエナメル線をぐるぐるバネのように曲げればコイルになります。コイルの形状、配線の種類、コイルを巻く磁性体の種類、形状等によって色々な用途に適応されます。構造が単純だけに奥の深い部品と言えると思います。

コイルの性質を簡単に言いますと、周波数が低いと電気を通しやすく、周波数が高いと電気を通しにくい性質があります。直流の場合は電気が一番流れやすくなります。


コイルの種類

 

用途によって様々な種類があります。代表的なものを挙げて説明します。

種類

働き、用途

空芯コイル

バネの様な形をした最も単純な形状のコイルです。高周波回路等に多く使われます。自作も簡単にできます。鉛筆などにエナメル線やスズメッキ線などを巻いてでき上がりです。線の太さ、巻数、巻く時の隙間等によって値が変わってきます。

固定インダクタ

通称、チョークコイルなどと呼ばれます。最近では写真の左から4番目の様な一見抵抗器の様なタイプも使われる様になりました。用途は電源のノイズを除去するのが一般的です。

トロイダルコイル

直径数センチのドーナッツ型のフェライトにエナメル線をぐりぐりと巻き付けた格好をしています。これもチョークコイルと同じ様な用途に使用されますが比較的電流量の多い場合に使用されます。最近ではパソコンのマザーボード内のCPU用電圧を作る回路で良く見掛けます。

FCZコイル

高周波回路で用いられます。VCO(電圧可変型発振器)等で良く用いられます。FCZは正確にはコイルと言うよりトランスです。 

フェライトビーズ

筒状のフェライトにリード線を通したものです。不要輻射(出てはいけない電波)の除去に使われます。パソコンのコネクタの周りに良く見掛けます。高い周波数に有効です。

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