.    '11年12月23日

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天乃羅摩船 は、ケサランパサラン

 写真はガガイモの種。風どころか鼻息で、ふわふわと浮遊します。 それは、絹のような細さと光沢を持つ毛玉のお陰。 …おっと、毛玉とはガガイモには失礼な表現。 この毛には『種髪(しゅはつ)』という立派な名称があります。 これとちょっと似た綿帽子を晩春から初夏にかけて園内で見かけます。 それはヤナギの種: 柳絮(りゅうじょ)。 一見似ていますが、柳絮はせわしく慌しく飛び回るのに比べて、ガガイモやイケマ(同じ ガガイモ科でアサギマダラの食草)は、ゆったりと優雅に漂います。 ところでガガイモの名は古事記によるとか。大国主(オオクニヌシ)とともに国造りをした少名毘古那神 (スクナビコナノカミ)は、天乃羅摩船(あめのかがみふね)に乗っていたとのこと。カガミ→カガミイモ→ガガイモとの説があります。その神様が着ていたのはミソサザイ(日本で最も小さい鳥の一種)の羽。  なんとも小さな神様がおられたものです。





    言われてみれば、実の殻は丸木舟に見える


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蘚苔類

 スギゴケの一種。 日本には、スギゴケ科だけでも 6属30種余あり、コケ類は 1800種以上あります。 さらには、コケと間違いやすい地衣類は約 2000種あり、シダ植物でもイワヒバヒカゲノカズラの仲間などはコケに似ており、なかなかに分類(同定)が難しく奥深い分野です。 ちなみに 『コケ植物はスギゴケで代表されるセン(蘚)類、ゼニゴケの仲間のタイ(苔)類、それにツノゴケ類の 3群に分類されている。』〔朝日新聞社 『植物の世界 12』 p 98より引用 〕
  落葉樹は葉を落とし、野草も地上から姿を消した今、蘚苔類や地衣類はまだまだ見ごろです。
園内にどれほどの種類があるかは調査していませんが、森林 ・水辺の両エリアには、それぞれの環境に合った注目すべき植生があるはずです。  まもなく、雪景色。その前にそれらをご覧になってみませんか。







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アニマルトラッキング

 さて、この足跡を残した動物は? おそらく、相当アニマルトラッキングに長けた方でも、お分かりにならないのではないでしょうか。 答えは『ムササビ』。そう、現在事務所にて保護中の個体の足跡です。 ムササビの痕跡の多くは、食痕(草木の葉や実を食べた跡)や樹に残された爪跡です。めったに足跡が無いのは、ムササビが樹上棲息動物であるから。 地上にいるのは、飛び移る樹が無い(疎林である)場合がほとんどのようです。 本来はリスのような足跡(後ろ足が前足の前につく) なのですが、この足跡はほぼ前後同じ箇所についています。 急ぐこともなく(←外敵を怖れる必要がない)ノンビリとマイペースに歩行すると、このようになるのでしょう。 動物の痕跡(アニマルトラック)を追うのが‘アニマルトラッキング’。普段目にできない野生動物の息吹を感じられます。 そこで、次回からすの学校・自然観察会に乞うご期待。





  生まれて初めての雪の感触はどうだったのかな?