天上界 てんじょうかい
天上界・人間界・修羅界・畜生界・餓鬼界・地獄界は煩悩の世界で、六道の世界という。
この六道の世界を、六欲界ともよぶ。
輪廻転生 りんねてんしょう とは、この六道の世界(六欲界)を廻りめぐり、生死をくりかえすこと。
須弥山しゅみせん を中心にした世界である「須弥山世界」に、この六欲界があるのです。
天上界のある場所は、須弥山・しゅみせん・の中腹から上の方なのだが、
未だ、煩悩(欲)と縁が切れない欲界のひとつなのです。
この天上界は、空居天 くうごてん と、地居天 ぢごてん の二つに分類される。
空居天は、須弥山の山頂の上の空中に浮いていて、四段階の層になっている。
その空居天の下に、地上とつながる地居天があり、二段階の層になっている。
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○ 空居天 くうごてん は四段階の層からなる。 (上層階から表示)
他化自在天 たけじざいてん 最上階にあって、高尚な境地の天界。
他の下位の天で楽しみをなすを見て、自分も楽しむことができる天界。
ここの天人の寿命は、92億1600万年。 どっひゃ~!うらやましい‥‥‥‥ボサツマン
楽変化天 らくへんげてん 上から二番目の天界。 住民は人間の800歳を1日として、八千年も生きる世界。
自ら楽しい境遇をつくり楽しむことができる天界。
兜率天 とそつてん 上から三番目の天界。 釈尊は、この天界に住んで修行していた。
この天界の1日は、人間界の約400年に相当するらしい。
この天界では現在、将来・娑婆世界の衆生を救う仏となる「弥勒菩薩」が修行中です。
この欲界の兜率天で、お釈迦さまが修行し、今、弥勒菩薩が修行しているのですか?
オイラもこの現象界・超欲界で、モットモット修行しなければいけないな~ ……… ボサツマン
夜摩天 やまてん 上から四番目の天界で、ここは元々閻魔大王えんまだいおう が治めていた天界です。
閻魔はインド名でヤマといい、そのまま夜摩天の名になった。
閻魔大王は以前、あの世の17日(初7日)の審判委員でした、しかし、
死んだ人に同情し過ぎて甘い判決を出すので、本人(死者)の為にならない!
という天界の判断が下り、今は、57日(35日)目の審判委員を務めている。
閻魔大王さま、オイラには、より寛大な審判をお願いします、今から言っておこうと …… ボサツマン
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天上界も欲界の内なので、住人の天人にも、我々衆生と同じような性欲や食欲は残っているのだが、
上層界の天人ほど、欲望や煩悩離れが速い。
(例) 他化自在天では、見つめ合うだけでスッキリする‥‥‥らしい。 楽変化天では、ほほえみあうだけで充分……らしい。
夜摩天では、相手を軽く抱きしめるだけで 欲望はおさまる‥‥‥らしい。 オイラには、絶対無理!…… ボサツマン
有頂点うちょうてん の言葉の意味は、天上界の最頂点のことをいう。
以上の六つの天上界も、輪廻転生の六道の世界(快楽の世界)であるから、いつかは終焉が来る。
尚、天上界の上には、声聞界しょうもんかい 縁覚界えんかくかい 菩薩界ぼさつかい 仏界ぶっかい がある。
そして、仏界に極楽浄土の世界があるのです。 「極楽浄土までの距離」
仏界・菩薩界・声聞界・縁覚界・天上界・人間界・修羅界・畜生界・餓鬼界・地獄界を十界 じっかい とよぶ。
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○ 地居天 ぢごてん ここには、「
忉利天 とうりてん 地居天の上層部で、住人の寿命は3600万年といわれる。
この天界には、男性天人が女性天人と戯れる、戯女市げじょし という名の娯楽施設がある。
男性天人は性欲が強く、毎夜・戯女市に繰りだしているらしい。
まさか、でも、うらやましい‥‥ボサツマン
下天 げてん 地居天の下層部で、住人の寿命は990万年といわれる。
総大将の帝釈天は、元々はインドの神だが、釈尊の説法を聞き感動し仏道に帰依した。
帝釈天の家来の四天王 してんのう たちは、ここに住み天界の東西南北を守護している。
東方は持国天じこくてん 西方は広目天こうもくてん 南方は増長天ぞうじょうてん 北方は多聞天たもんてん
四人揃ったときは、多聞天たもんてん とよび、単独のときは、毘沙門天びしゃもんてん とよぶ。
☆ 織田信長が「敦盛」あつもり で、人間50年・下天 げてん の……と謡った下天とはここのこと。
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世尊(釈尊)が説く、三界は唯心の所現 さんがいはゆいしんのしょげん とは、
心のなすままに現象が生じる、という意味です。 三界とは欲界・色界・無色界の三つの世界のこと。
欲界よくかい とは六道の世界のことで、その上が色界しきかい その上に無色界むしきかい がある。
梵天ぼんてん 「梵天」とは、色界の初禅しょぜん に住む、梵衆天・梵舗天・大梵天のこと。
梵天王ぼんてんおう は、帝釈天と共に仏教の守護する天の王のこと。
この梵天たちが、衆生のために真理の説法を説くことを、釈尊に懇願したのです。 「梵天/釈尊に懇願す」
素行不良?の帝釈天
仙人の奥さんに恋をした帝釈天は、ある日、その夫に変身し、まんまと想いを遂げることができました。
しかし後日、夫の仙人にバレテしまった。 怒り狂った仙人は、報復として帝釈天に呪術をかけたのです。
ある朝、目を覚ました帝釈天は、腰が抜けるほどビックリ仰天した。
なんと!身体中、頭から爪先までビッシリと、千個もの女性器らしきものが、ついていたのです。
さすがの帝釈天もこれには閉口し、懺悔反省し、仏道修行にひたすら励みました。
その甲斐あって、千の女性器は皆、眼め に変化した。 この理由から、帝釈天は千眼天せんげんてん ともいう。
天界も欲界だから地居天の総大将・帝釈天でも、淫欲いんよく に狂う、ならば衆生界はしかたがない!………ボサツマン