.    '15年1月26日

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アニマル・トラッキング

 からすの学校 ・第72回は、アニマル・トラッキング。 この時期に恒例となっている好評イベントです。 雪原をスノーシューを履いて自由に歩き回るだけでも楽しいのですが、その上さらに、野生動物について『知る喜び』があります。 写真は、開始後間もなく見つかった足跡(足痕)を注視しているところ。 足痕(フットプリント)の大きさから、大型獣であることは一目瞭然。いくつかの足痕を観察して候補に挙がったのは カモシカ、ニホンジカ、イノシシ。 さらにじっくり観ると、その特徴からイノシシと判明。 さて、動物の種類が判ったところで、アニマル・トラッキングのお楽しみはこれからです。 残された痕跡を追って、野生動物の行動や生態に思いをはせることが本来の目的。 この時の足跡(トラック)から、2頭が川から上がって雪原を歩いて行く様子を想い描くことができました。観察力と想像力を駆使しての楽しい時間が流れました。





    姿を見ることはなくても、その存在を実感する


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峠を前に

 多くの野生動物にとって、これから先が生きるか死ぬかの峠です。 例年より早く根雪となったここ安曇野では、早くからエサの確保が困難になったはず。 それは、食料不足が長期化することを意味します。 写真のニホンザルは、川の中の岩に座り、冷たい水に濡れながらも、なにやら水草を食べています。そして、時おり、空を見上げては、降ってくる雪を恨めしげに見ています〔写真にマウス・オン〕… というのは、 あくまでも擬人化した比喩的表現ですので実際にはあたっていないかもしれません。 しかし、やはり、サルにとって雪は苦々しいはずです。 地球上に生息するサルのほとんどは、暖かい地域にいます。一方、ニホンザルは例外的に寒冷地に棲む、地球規模でみれば稀有な存在です。なかでも、上高地のサルが日本で最も厳しい環境に棲んでいるとか。 その上高地と山(蝶ヶ岳)ひとつはさんで当園地があります。





  山ひとつ向こうに、世界で最も苦労するサルがいる


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冬鳥

 突然の喧(かまびす)しい野鳥の鳴き声に驚いて、見上げると、そこにいたのはマヒワの群れでした。 盛んに突いているのは、オノエヤナギの冬芽。 マヒワは冬鳥として日本に渡来し、園内でも見かけることの多い鳥です〔過去の話題は ⇒ こちら〕。 この他にも、これからしばらくの間は冬鳥の観察に最適な場所となる当園地です。 昨年の今頃は、イスカが園内のあちらこちらで目撃されました。 そのため、情報を求めて窓口に来られたり、電話でのお問い合わせがあるのですが、 残念ながら今年はいまだにその姿を確認できていません。マツ材線虫病(マツ枯れ)による アカマツの枯損が激増している安曇野だけに、その実に依存することの多いイスカの将来に一抹の不安がよぎります。 なお、上記のサル同様、野鳥も積雪のためにエサ場が少なくなり、その結果、たまたま雪解けした所には多くが集まります〔⇒こちら〕。





    ‘真鶸’(マヒワ)とは、‘真に弱い鳥’の意