峠を前に
多くの野生動物にとって、これから先が生きるか死ぬかの峠です。 例年より早く根雪となったここ安曇野では、早くからエサの確保が困難になったはず。 それは、食料不足が長期化することを意味します。
写真のニホンザルは、川の中の岩に座り、冷たい水に濡れながらも、なにやら水草を食べています。そして、時おり、空を見上げては、降ってくる雪を恨めしげに見ています〔写真にマウス・オン〕… というのは、
あくまでも擬人化した比喩的表現ですので実際にはあたっていないかもしれません。
しかし、やはり、サルにとって雪は苦々しいはずです。 地球上に生息するサルのほとんどは、暖かい地域にいます。一方、ニホンザルは例外的に寒冷地に棲む、地球規模でみれば稀有な存在です。なかでも、上高地のサルが日本で最も厳しい環境に棲んでいるとか。
その上高地と山(蝶ヶ岳)ひとつはさんで当園地があります。
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