.    '15年8月28日

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水生生物を知る

 からすの学校 ・第80回は、水生生物観察会。  フィールドに出る前に、まずは座学で理論武装。水生生物についてのあれこれや烏川にいそうな魚や昆虫、哺乳動物の種類や生態、さらには『生きもの調査の方法』を学びました。 あわせて、カワネズミを観察記録した貴重な映像を観ることもできました。 (ちなみに、カワネズミは園内においても生息が確認されています)   そして、『いざ、川の中へ!』 園内には烏川と小野沢川という水質の異なる 2本の川が流れています。そのため、生息環境が違う水生生物を観察することができます。 子どもたちも大活躍した今回の観察会で観ることができたのは…サワガニ、カジカ、イワナ、ヤゴ(オニヤンマ、イトトンボ、ヤンマ、サナエトンボ他)、 プラナリア、ブユ、ヒラタカゲロウ、カワゲラ、ツツトビケラ、コカゲロウ、フタスジモンカゲロウ、ナガレトビケラ、ガガンボ、マメゲンゴロウ など。







 園内には水生昆虫を含めて2000種余の昆虫がいます


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生理的落果

 おびただしい数のクリの実が落ちています。 本来、クリの実は成熟すると自然に落果(落下)します。 それが地上動物に捕食され、一部は食べられないまま運ばれて新天地で誕生するわけです。 しかし、写真のクリは青々とした、いまだ未成熟のものばかり… これがクリの‘生理的落果’です。 クリの実で我々が食べる部分は、‘子葉’(いわゆる‘双葉’)です。 その子葉に貯蔵された栄養分で芽生えるため、それが未熟な場合『これ以上育ててもしょうがない』とばかりに切り捨てます。 その結果、写真のような状況に。   ところで、未熟になってしまった原因は、未受精によるものです。他の個体の花粉による受精がない状況で、ある程度まで生長して落果させるという性質がクリにあります。 なお、生理的落果は年2回あり、8月頃の発生(上記)とは別の要因(栄養状態や日照上足)で6月頃にも発生します。





       文字通り 『足の踏み場も無い』


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天敵

 白きょう病に侵されて死んだエゾゼミ。 白きょう病の‘きょう’は‘殭’(←PC環境により表示されないかも)。 日ごろあまり見かけない漢字ですが、‘硬くなる’さらには‘死んでも腐らない’を意味します。つまり、‘白く硬くなって死体が腐らない病気’です。
 昆虫を殺す菌類として、硬化病菌(上述の白きょう病菌)や昆虫疫病菌(後述のマイマイガの例) などがあり、虫にとっては恐るべき‘天敵’です。しかし、この天敵により、特定の昆虫の増え過ぎが回避され自然界のバランスが保たれています。 その一例が過去に話題にしたマイマイガの大発生とその収束。〔⇒ こちら〕  このほかの具体例として… 当WEB管理人が関わっている飯山のブナ林においても、数年前からウエツキブナハムシという昆虫の大発生によりブナ林一面が食害に遭っているのですが、 どうやらそれも硬化病菌により収束の方向にあるようです。





     白きょう病の過去の話題は ⇒ こちら