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令和6年大寒 糊炊き
令和6年「大寒」
表具師にとって欠かせない糊の仕込みの時期。
山の湧水を使用しています。
今年は40sの小麦粉澱粉を用意、事前に水と混ぜ、精製しておきます。
小麦澱粉を水で溶き、薪、かまどで炊き、甕に移す。
表具店によって作り方も様々。
今年は 10甕 炊きました。
古い甕を開封。カビの色も様々。中のカビを取り除くと、その下の糊はチーズの様です。
寒の水を張り、蓋をして和紙を貼り封印。また来年までおやすみなさい。
大寒を挟んで約一週間のこの仕込み。毎年欠かさず行います。
職業ごとに伝統的技法はあるでしょう。
それらはどれも手間暇かかり、忘れ去られようとしています。
知識・技術を扱える「職人」も激減しています。
既に失われてしまった事も多いでしょう。
今年炊いた糊達が使えるようになるのは約10年後。
完成までどんな糊になるかわかりません。それまで大事に子守りです。
いい古糊になりますように。