.    '15年3月6日

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大群

 ケヤマハンノキに群れる数百羽のマヒワ。  繁殖期をユーラシア大陸北部で過ごした このスズメより小さな鳥は、今も園内にいます。 冬鳥として毎年園内で観察できるのですが、 今年は例年にないほどの大群が飛び回っています。このときも、あまりの多さに、とまっている枝がしなだれて、樹全体に黄色い花が咲いたようでした。  しかし、この小さきものたちも、間もなく春を迎えて旅立ちます。そして、入れ替わるように夏鳥の渡来が始まります。  それにあわせて、毎年恒例のオオルリ観察会をおこないます。今年の開催日は、4月23日と29日。はたして、オオルリは来てくれるでしょうか? 毎年、ドキドキ、ハラハラ、ワクワクしてその日を待ちます。 開園以来この 12年間、まるでカレンダーを見ているのかと思わせるほど、20日直後に雄の集団が姿を現します。 その後しばらくして雌を観ることができるのですが、さて、今年は…





写真にマウス・オンで、樹の実を口いっぱい咥えたところ


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環天頂アーク

 写真は環天頂アーク(かんてんちょうアーク)。 『逆さ虹』 の別名どおり一見すると虹ですが、円弧の向きと色の順序が、虹とは逆になります。 なによりも、目線の高さに見える虹と違い天頂に近い場所にあるため、意識的に空を見上げない限りは見つけられません。このときも、園内の樹にいた マヒワの大群【上記記事】を観察するため頭上に目をやったところ気づいたものです。 太陽の高度(角度)と大気中の氷の粒(氷晶)の量や形、風の具合など、様々な要件が満たされたときに出会えるようです。 〔解説は⇒こちら(Wikipedia)〕  ところで、新聞報道によると、この現象を確認した数日後に、ここ安曇野において上部タンジェントアーク幻日幻日環などと思われる気象光学現象が確認されたとのことですが、 なんと! その記事の寄稿者が、当緑地主催のからすの学校の講師であることに、ご縁を感じた次第です。





     虹は上側が赤で下側が紫だが、これは逆


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綿雪

 雪解け(※)を心待ちするこの頃ですが、このような景色に出会うと思わず見とれてしまい、雪が無くなることを惜しいと思う気持ちもあります。  しかし、そんな心配は当分は無用なほどの積雪があります。 昨年降った雪がそのまま根雪となり、3月に入っても降雪があったため、どうやら例年になく長期間のスノーシーズンとなりそうです。 現在の積雪状況をお知らせします。 水辺エリアでは… 一部の日当たりの良い場所では土が見えていますが、場所によっては 30cmほどの深さがあります。森林エリアでは… いまだ土の見えるところは無く、30〜50cmの積雪深があります。 水辺エリアの雪が消えたところでは、ニホンザルが盛んに土中の根や球根を掘り採っては食べています。かつて園内では、泥まみれのキクイモを雪の上で転がして土を落としてから食べるサル達がいました。 しかし、 どうやらその文化は根づかなかったようです。
(※)漢字表記の話題は ⇒ こちら





       森林エリア( ’15年 1月下旬 撮影)