学会・研修報告
2023.12.16
インプラントジャーナル連載「咬合を紐解く」最終回
ゼニス出版インプラントジャーナル96号最新刊が発売されました。
我々の連載「咬合を紐解く」最終回の今回はインプラントによる咬合再構成と機能回復、増加する既存のインプラントへの補綴学的対応について論じています。
当院を訪ねてこられるインプラントに問題を訴える患者様とお話をしていると、その問題の本質はオッセオインテグレーションの良し悪しではなく、欠損を診る目、咬合に関する知識であることに気付きます。これがインプラントを専門とする本誌に敢えて「咬合」をテーマにした連載をするキッカケの一つになっています。
今回の特集号は我々の連載の他にも超高齢社会のなかでインプラントはどう位置づけられるべきか興味深論文が多数です。是非お読み下さい。
2023.10.31
座談会:口腔に存在するウィルスの意義
歯科雑誌 歯界展望に連載中の座談会「基礎と臨床の融合」の第二回が最新号に掲載されています。
今回は私が所属する日本大学歯学部感染症免疫学講座の教授で大学院時代の同級生でもある今井健一教授にお話を伺いました。今井先生の研究分野は口腔に存在するウィルス。歯科疾患の難治性の背景には一部ウィルスが関与している可能性を古くから提言しています。新型コロナウィルス感染症は皮肉にもウィルスの存在を我々人類に改めて認識させました。
歯科にとっても口腔が感染経路であるだけではなく、日々扱う唾液が検査検体として有効であることも証明され、今後のスクリーニングに歯科が重要な役割を果たせる可能性を示しました。
現在、世の中は徐々に平常を取り戻そうとしています。あの苦い経験から我々歯科医は何を学んだのでしょうか。熱が冷めるようにウィルスへの関心が薄れていくことに危機感を覚えます。
今こそ改めて口腔ウィルス学を構築する時ではないのか。是非熱い座談会を多くの先生に読んでいただきたいと考えています。
2023.10.13
関東10大学歯周病学講座・日本臨床歯周病学会関東支部合同研修会
私が委員長を務めます日本臨床歯周病学会関東支部主催「関東10大学歯周病学講座・日本臨床歯周病学会関東支部合同研修会」が慶應義塾大学医学部 歯科・口腔外科学教室(中川種昭教授)主管のもとイイノホールにて開催されます。
大学と開業医という異なる立場から臨床を按じ、情報を共有するとともに、歯周病学の未来を考える貴重な一日です。
多くの先生方がご参加下さることを心からお待ち申し上げます。
2023.09.30
インプラントジャーナル「咬合を紐解く」連載第7回
ゼニス出版インプラントジャーナルに連載中の「咬合を紐解く」の第7回が最新号に掲載されています。
今回は欠損補綴としてのインプラントをテーマに歯を失った状況、いわゆる「欠損」の病態を分類し義歯やブリッジ、インプラントなどその治療としてどの方法が文献的に優れているか、歯を一本失った場合にインプラントははたして第一選択となり得るのか、を考察しています。
この咬合を紐解くの連載も次回で最終回。次回は超高齢社会で歯科は健康長寿に寄与できるかについて論じていきたいと考えています。
2023.09.08
基礎から学ぶベーシックインプラントウェビナー開催
9月より京セラ株式会社主催で開催されますウェビナー「基礎から学ぶベーシックインプラントコース」の第二回の担当講師をさせていただきます。本セミナーはインプラントメーカーに拘らず、インプラント治療に必要な基本的知識を整理していただくことが目的です。
私はインプラント治療に至る前の最も重要な検査・診断・術前処置についてお話させていただく予定です。
多くの先生方のご参加をお待ちしております。
2023.06.28
日本顎咬合学会シンポジウム
さる6月17日18日の二日間、東京国際フォーラムにて第41回日本顎咬合学会学術大会が開催されました。 新型コロナウィルス感染症の影響により3年ぶりの実開催となりました。
当日は4000名を超える歯科医師、歯科衛生士、関連企業が集い盛況であったこと嬉しく思います。また、私は「咬合平面を考える」というテーマのシンポジウムの演者として登壇させていただきました。このシンポジウムはコロナ感染症流行の前に企画されたものの残念ながら延期を余儀なくされ企画自体の見直しを迫られたこともありました。
今回、こうのように三年ぶりに対面という形で講演させていただけたこと、学会関係者の皆様には心から感謝申し上げます。スタッフも久しぶりの学会の熱気に刺激を受けたようです。
辛い経験を乗り越え歯科界の未来に向かい新しい一歩になればと心から思います。
2023.04.28
近未来オステオインプラント学会ベーシックコース開催
長かったコロナウィルスの猛威も少しづづですが軽減し世の中は平常を取り戻しつつあります。 WEB開催が中心であった学会活動も本来の活気を取り戻してきました。各学会はこの数年間の苦い経験を今一度考察し今後の歯科医学発展に繋げていかなければならないと考えます。 2023年9月より私が理事を務めます近未来オステオインプラント学会主催の「インプラントベーシック4カ月コース」が開講することになりました。 実習を含む長期コースの開催は本当に数年ぶりですが基本から応用まで充実した内容で構成されています。 参加希望の先生は是非学会事務局または当院までご連絡ください。お会いできることお待ちしております。
2023.04.01
ゼニス出版 インプラントジャーナル連載最新号発刊
ゼニス出版インプラントジャーナルに連載中の「咬合を紐解く」連載第五回のテーマは咬合平面です。
全ての咀嚼運動のスタートポイントして重要な咬合平面についてエビデンスとその是正の臨床的重要性について触れています。40ページに及ぶ大作です。ご一読を。
内容
・シークエンシャルガイダンスの世界 最新デジタル技術vs歯科技工士の匠の技 その3
インプラント治療によるフルマウスオーラルリハビリテーション[ 鈴木 光雄 ]
・咬合の科学 シリーズ連載 咬合を紐解く 第5回 上顎歯列の重要性
-咬合平面と正中矢状面-[ 船木 弘 + 吉野 晃 + 白土 勇貴 + 萩原 康男 ]
・臨床研究 有限要素法解析からの考察 その3
リッジエキスパンジョン時に骨裂開を防ぐためのデコルチケーションの工夫[ 林 俊輔 ]
・他
2023.02.08
日本顎咬合学会誌に論文が記載されました。
日本顎咬合学会誌の最新号に論文が掲載されています。
❶下顎隆起の発生機序❷犬歯誘導の有無による側方歯群の力学的挙動に続いて今回はもう少し巨視的に 顎顔面骨に着目しその咬合力による力学的適応変化を解析しています。
「よく噛むと顎が丈夫になる」「歯の本数が多いほうが健全でよく噛める」という一見当たり前の通説を科学的に証明しようと試みたものです。咀嚼力は歯を介して顎顔面頭蓋の広範囲に伝達されます。
咀嚼という脳への刺激は健康長寿にも寄与すると考えいます。また、賛否あるインプラントですがインプラントにも歯と同様刺激の伝達能力があります。
これは義歯には期待できないインプラントのメリットの一つ言えるかもしれません。