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絵画の力  

リノベーションについて考える


レオナール・フジタ展

「ヨハネス・フェルメール」


建築に関する十二か条

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中札内風景

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リノベーションについて考える

「改修して生まれ変わる」


 日本の建築は、世界に誇れる最高の美意識(自然との融合、宇宙的な視点で考えられた哲学、嘘のない素材主義)と、鍛え上げられた職人的技術で建てられていた。

 例えば民家にしても、太い大黒柱が真ん中にどーんとあり、そこにその地方でとれた杉や、藁葺屋根や、純粋な素材の土壁で作られていた。
 そしてその民家は五十年も百年もの間、風雪に耐え、その地に立ち続ける力を持っていた。
 それは単に職人的技術が優れていたことだけではなく、日本人が自然を愛していて、その美しさを知っていたからできたことなのだ。

 現在の日本は、新築物件に価値を見出し、20年から30年ごとに建物を取り壊しては建てかえるスクラップ&ビルド ということを繰り返してきた。
 建物への愛着というものがなく、耐久性のない建物のため、簡単に取り壊されてしまう。新たに建てられた建物もまた同じ運命をたどるのだ。

 リノベーションする第一条件は、まず初めの建築が構造的にも堅牢であり、しっかりとした美意識で建てられている、ということである。
 新たな感性と技術をもってリノベーションされた建物は、さらに美しく蘇り、街を生き返らせ、そして地球をも生き返らせることになるであろう。

 そのためには、優れた美意識を持っていた昔の偉大な日本人の感性を、もう一度蘇らせること、つまり私たち自身をリノベーションすることが最も重要なことであると思う。