外見異常なし… 伐ってみると
根元から数mの高さまで、幹の中が腐ってしまったオノエヤナギ。 コウモリガという蛾の幼虫による侵入と食害の傷が侵入門戸となり、
そこからの腐朽が広がった結果がこれです。外見は異常がなく、樹勢にも変化がないため、危険を見逃してしまうことも少なくありません。
きのこの発生や異常な膨らみなど、外観から判る場合はともかく、なかにはその危険性が予見できないものも少なくありません。
第一、きのこ(菌類)にしても、心材を腐らせるもの辺材あるいは根株を腐らせるものなど様々あります。また、木材をどのように腐らせるかで白色腐朽菌 ・褐色腐朽菌などに分けられます。
成長量が腐朽菌の侵攻速度に追いつかなければ、腐りにより徐々に倒木の危険が増します。しかしながら、将来の危険が予見できるからといって、コウモリガやボクトウガ、ゴマダラカミキリが侵入している全ての樹を伐るわけにはいきません。
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