第67章   第18代/反正天皇 
 
第17代/履中天皇から 謀反の仲間と疑われた 水歯別の命 みずはわけのみこと
 天皇反逆事件を 知恵と綿密な計画の実行で
無事に解決し 人生最大の危機を 無傷で乗り越えました。
 そして 兄
履中天皇の疑惑から解放されて 兄弟としての親交もさらに深まったのでした。
 その後 水歯別の命
みずはわけのみこと 第17代/履中天皇が崩御された後
 
第18代/反正天皇はんぜいてんの 即位しました。 反正天皇は 柴垣しばかき の宮にて天下を治めておりました。
 身の丈は 九尺二寸半ありと 古事記に書かれる。
  現在の長さに換算すると 背の高さは約3mの大巨人。
 (1尺は約30cmと換算    まさか?……ボサツマン
  九尺二寸半は ここのさかふたきいつきだ と発音します。
  「尺」が
「さか」 「二寸」が「ふたき」 「半」が「いつきだ」  (半は 1寸の半分 5分の意)
  水歯別の命
みずはわけのみこと という名の”謂われ”は 特段の「歯」をもっていたからです。
  歯の長さは 1寸
ひとき 歯の幅は 二分 ふたきだ あり 上下共に等しく整い珠を貫いたよう と書かれる。
  身長でも 歯でも 並みはずれた天皇だったようです。
 子: 都怒の郎女 つののいらつめ との子は 二柱。 弟比売 おとひめ との子は二柱。
 履中天皇や反生天皇は 仁徳天皇に比べると 事蹟じせき の表現がかなり少ない。
  これは 天皇の勢力や後世への血脈の関係するところなのかも知れない。
 在任期間: 兄の履中天皇の崩御
(432年64歳)されたあと 4年の在任期間。
 崩御: 反正天皇は 437年 御年60歳にて崩御された。 御墓は 毛受野もずの にある。   合掌
 
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  天皇の崩御年齢
  長命な天皇としては 
初代/神武天皇 137歳  第10代/崇神天皇 168歳  第11代/垂仁天皇 153歳
 
第12代/景行天皇 137歳  第15代/応神天皇 130歳 などです。
  ほかの天皇では
 
第13代/成務天皇は 95歳 第14代/仲哀天皇は 52歳 第16代/仁徳天皇は 83歳 第17代/履中天皇は 64歳
  ちなみに 神功皇后
じんぐうこうごう 100歳でした。
 ☆ 提唱: 一年二歳説
  天皇の崩御年齢に関して さまざまな研究発表があるなかで 一部の民族学の学者が
  当時の農耕社会では 春を1歳 秋を1歳
と数えたという「一年二歳説」を 提唱している。
  例えば 最も日の短い 冬至 とうじ をさかいに 家こもり の時期を経て 少しずつ日が伸びて 春の季節が来て
  草木が芽吹き 桜の咲く頃となります。
  春に行う
花見とは 活発になってきた人々のエネルギーを 秋の収穫へ向ける団結心の確認でした。
  種籾
たねもみ を育て 梅雨の時を乗り越え 田植えの作業を始める季節は もう そこまでやって来ています。
 そして とくに重要な月は 夏の前 五月でした。
  早苗皐月早乙女五月雨神聖な稲の穀霊の 意味なのです。
 
さくらは 穀霊こくれい の意味  くらは 座 くら の意味です。
  5月には 村の衆全員が集まり 花の1枚
1枚に 稲の霊が宿っている桜の木を見る花見を行い
  その稲の霊の前で 今年の秋の
豊作を神仏に祈りました。
  農耕民族日本人の労働は 暑い夏の盛りに集中しています。その祈りは 想像を超える切実なものでした。
  強い日照り
暑い猛暑の下 黙々とした農作業がつづく。現代人には想像できない過酷な肉体労働でした。
  だからこそ 秋の稔
がもたらされると まず 神前に新しい初穂を供えて 感謝を捧げてきたのです。
  古代の収穫祭は
新嘗 にひあへ の祭といわれ のちに 新嘗祭 にいなめさい と よばれるようになった。
 
このような 一年二歳説から考えると
  60歳で崩御された反正天皇は 実際は 半分の30歳にて崩御されたと 推定できる。
  
 
新嘗祭勤労感謝の日  毎年11月23日
  毎年11月23日は 宮中では 神々に捧げる祭祀が厳粛に行われる。
  「新嘗祭」の「
・なめ・」とは 嘗める 舌で味わう意味があります。
  秋の収穫を祝う祭なのだが 宮中では 天皇が 新穀を食する儀式であり豊穣を祝う儀式なのです。
  天皇は その年に採れた新穀と
御神酒
おみき を神々に捧げ 五穀豊穣 ごこくほうじょう を感謝申し上げ
  日本国の平安を願って 神々の
御加護を祈るのです。
  尚 新天皇が 初めて行う「新嘗祭
にいなめさい 」を 「大嘗祭 だいじょうさい 」という。       「大嘗祭 だいじょうさい
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      第19代/允恭天皇