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血管型

血管型は、一般的に、動脈または臓器破裂が当然のように起こりうる、EDSの中で最も深刻な型とみなされています。皮膚は、通常薄く、皮膚(胸部と腹部で最も明らかである)を通して静脈が見えるほど、半透明です。患者の中には、はっきりした特徴的な顔貌をしている方もいます。 これらの特徴には、大きな目、細い鼻、耳たぶの小さな耳、低身長と薄い頭髪があります。また、皮下組織の減少も、特に顔や手足ではっきりと見られます。軽度の外傷が、大規模なあざになることもあります。

動脈、腸、子宮の脆弱性や破裂は、EDSのこの型で一般的に発生します。自然に起こる動脈破裂は、30代または40代に発生する確率が高いのですが、それ以前に発生することもあります。一般に、中径の動脈で起こりやすいです。動脈破裂は突然死の最も一般的な原因です。激しい広がる、または局所的な腹部や脇腹の痛みは、動脈または腸の破裂の一般的な初診の症状です。40代の人の大半の平均余命は、短くなります。妊娠においては、出産時の子宮破裂、分娩前、分娩後の動脈からの出血などの合併症がありえます。治療は寿命を延ばすことに役立つかもしれないし、外科的治療処置は改善しています。

関節の過可動性は普通、指などの小関節に限られます。腱や筋肉の破裂が発生する可能性があります。湾曲足、内転尖足、(内反足)は、しばしば出生時に見られます。血管型では、他にも次のような症状も見られます。先端早老症(手足の皮膚の早期老化)、早期発症静脈瘤、動静脈瘻(動脈と静脈の間の開孔)、内頸動脈海綿静脈洞瘻、気胸(肺の虚脱)/血気胸(肺の虚脱に伴う空気やガスや血液の集積)、歯肉後退、術中と術後の合併症(例えば、創傷裂開)。

血管型EDSはCOL3A1によりコードされるⅢ型コラーゲンの連鎖であるproa1(Ⅲ)の構造的な欠陥が原因とされます。EDSのこの型は常染色体優性の様式で遺伝します。皮膚生検は、EDSのこの型を診断することができます。

血管型で、よくある質問

エーラス・ダンロス症候群(EDS)は、6つの主要な型(古典型(Ⅰ型とⅡ型)、関節可動亢進型(Ⅲ型)、血管型またはvEDS(Ⅳ型)、後側弯型(Ⅵ型)、多発性関節弛緩型(ⅦA型とⅦB型)、および皮膚弛緩型(ⅦC型))に分類されている様々な症状を持つ遺伝性の結合組織の病気です。EDSは、特にCOL5A遺伝子とCOL3A遺伝子の変異(関節の過可動性の原因となる)による、コラーゲンの形成の欠陥が原因で発生します。EDSは、20世紀の変わり目に、それを発見した2人の内科医、エドヴァルド・エーラース(デンマーク)とアンリ-アレクサンドル・ダンロス(フランス)にちなんでその病名がつけられています。

EDSの型は、重症度で段階的に分けるのではなく、家族において「確実に遺伝する」別の病気と表現されます。異なる型は、それぞれの徴候や症状によって分類されています。EDSのすべての形態の基本的な特徴は、分子レベルでの遺伝的変化による異常と、コラーゲン自体の結合組織の欠陥(弱体化)です。

コラーゲンとは、体を保持し、結合組織を強固にし弾力性を与えて、体内で「接着剤」として機能するタンパク質です。 EDSのそれぞれの型には、異なるコラーゲンの異常があります。しかし、それぞれの型は全て、特定の症状の度合いを変化させることで、症状を共有しています。 この欠陥のあるコラーゲンは、皮膚、靭帯、腱、骨、筋膜や目に構造的な変化を引き起こします。EDSのいくつかの型は、胃腸管、食道、循環器系、子宮、膀胱、血管および動脈の、中腔器官の壁の弱さを特徴とします。EDSの特定の型を診断することは、症状が、多くの場合、重複しているため、簡単ではないかもしれません。この複雑な疾患とその多様な症状を根本的に理解するには、主要な生命を脅かす合併症を予防することが、不可欠です。

EDSには、いくつかの他の合併症で、簡単に脱臼する緩い関節を持っているものから、とても脆弱な結合組織(ごく小さな傷で皮膚が避けたり、割れたりします)、所定の位置に留まらない、関節の極端な脱臼/緩み、破裂しやすい主要な血管、内臓の出血を引き起こす、または破裂しやすい腸などに至る、分類できる、重症度の程度が様々なものがあります。EDSは以下のような症状を含みます。

皮膚

一部の患者は、脆弱なビロード状の皮膚、伸縮性のある皮膚(皮膚の過伸展)、非常に柔らかいパンケーキ様の皮膚を持っています。そして/また、他の一部の患者は、皮下の血管が見える薄い皮膚を持っています。簡単に裂ける、あざのできやすさの影響を受けやすい、脆弱な皮膚の状態は、軽度なものから重度なものまであります。 EDS患者の皮膚の他の特徴は、「シガレット・ペーパー」状の傷跡、傷の治りが遅い、ひどい瘢痕、遅い貧弱な創傷治癒、および擬軟体動物の偽腫瘍の発生(高い圧力のかかる領域の傷に関連した肉質病変)が含まれています。

関節

関節可動亢進性を伴う緩い/不安定な、しばしば、脱臼と/または亜脱臼の傾向がある関節。関節痛。過伸展関節(それらは関節の正常な範囲を超えて動きます)。 肩、背骨、肘、手首、膝、足首、および手と指の弛緩。 変形性関節症の早期発症。

中腔器官

大動脈基部拡張、大動脈瘤、大動脈破裂、腸の破裂および子宮脆弱性は、EDSの患者において、すべて注目されています。けれども、これらは、より一般的に、血管型(vEDS)で発見されています。

種々雑多な症状/まれな症状

慢性の、早期発症する、筋骨格系を衰弱させる痛み(通常は関節可動亢進型に関連付けられています)。出生時の脊柱側弯と強膜脆弱性(後側弯型に関連付けられています)。貧弱な筋肉の状態(多発性関節弛緩型に関連付けられています)。僧帽弁逸脱。歯周病。

EDSは、遺伝子の病気です。 EDSには2つの異なる遺伝様式があります。これらは常染色体優性遺伝と常染色体劣性遺伝として知られています。遺伝様式に関係なく、私たちは私たちの子供たちにどの遺伝子を渡すか制御することはできないことを、覚えておくことは重要です。EDSの型に応じて、影響を受けた新たな疾患を引き起こす変異を有する患者の有意な割合があります。常染色体優性遺伝とは何ですか?常染色体劣性遺伝とは何ですか?

モザイク現象とは、1人の患者の細胞中に2種類の細胞群(2つのうちの1つは、通常、遺伝的病気によって影響されます)が存在することを示しています。トリソミーのほとんどの形態は、当然のように減数分裂に問題を起こし、接合体の全ての細胞に影響を与えますが、トリソミーが唯一、細胞の淘汰で、発生する場合があります。一般に、この場合は、同じ病気の非モザイク患者よりも、穏やかな表現型になります。受精後に起こること:精子による卵子の受精後に起こる、突然変異または染色体の複製/分離の異常は、多くの場合、モザイク現象につながります。生殖細胞系列モザイク現象とは、2つまたはそれ以上の、遺伝的または、細胞遺伝学的細胞(前駆体(生殖細胞系列)が制限された卵子や精子の細胞、正式には生殖腺モザイク現象と呼ばれる)のつながりを意味します。体細胞モザイク現象とは、身体の細胞(生殖系列細胞を含んでいても、含んでいなくてもよい)に含まれる、2つまたはそれ以上の、遺伝的または、細胞遺伝学的細胞のつながりを意味します。隔離集団:他の全身の関与が存在しない場合に発生する異常。

供給元: Milewicz D.M.、Witz A.M.、Smith A.C.、Manchester D.K.、Waldstein G.、Byers P.H.。: 親の体細胞および生殖細胞のモザイク現象(Ⅲ型コラーゲン(COL3A1)対立遺伝子の異常な末端を伴う多数のエクソンの欠損)が、異型なヘテロの子孫、エーラス・ダンロス症候群Ⅳ型の患者を生み出します。The American Journal of Human Genetics:53号:ページ62–70:(1993)

遺伝カウンセラーは遺伝医学やカウンセリングの訓練を受けている医療の専門家です。彼らは、家族における、発症または遺伝性疾患の発症の危険に対処します。彼らは最も頻繁に医学遺伝学者(内科医)と連携して働きます。彼らは、診断されたか、または遺伝性疾患のキャリアーと知られている患者に、事実の正確な提案を、提供します。ほとんどの人は、疾患の紛らわしい遺伝的側面を見つけます。

遺伝カウンセラーは、あなたが、あなたの遺伝様式をよりよく理解するための事実を吟味するのを助けてくれます。彼らは、家族が、情報に基づいた意思決定を行うことを容​​易にすることができるように検討している人に、非指示的カウンセリングを、提供しています。彼らは、危機にある家族のための社会心理カウンセラーとして、サービス/サポートグループをサポートするための連携係として、そして患者ケアのためのコーディネーターとして、疾患についての教育的な情報のための情報源として機能することができます。

エーラス・ダンロス症候群の特定の型の研究機関での確認が、可能になっています。これらには、古典型、血管型(vEDS)、後側弯型、多発性関節弛緩型、皮膚弛緩型が含まれます。EDSのこれらの型が臨床所見に基づいて疑われる場合、医学遺伝学者やあなたの内科医は、研究機関での確認をお勧めしたり、申し込んだりすることがあります。

遺伝カウンセラーは、患者と遺伝研究機関との間の連絡関係を調整することができます。この役割をするには、遺伝カウンセラーは、患者や他の医療従事者への技術情報を説明するための責任があるかもしれません。遺伝カウンセラーは、最も頻繁に、どのようにテストが行​​われるか、関連する費用、およびテスト完了までの時間の長さの見積もりを説明する人になります。

関連するテストは、通常、高度に専門的な研究機関で行われます。彼らは多くの場合、患者が評価されている現場での中心的存在ではありませんので、遺伝カウンセラーはまた、医療記録、家族歴や同意書などのすべての適切な医療情報を収集するための責任があるかもしれません。研究機関の検査結果が利用可能なときは、遺伝カウンセラーや遺伝学者は、検査結果と新たな知見の関連を、議論するために、患者や家族と会うことになるでしょう。

現在のところ、エーラス・ダンロス症候群には治療法がありません。そのため、医学的介入は対症療法、予防措置やカウンセリングに制限されています。EDSの患者には、小さな障害を持っている人がいますが、一方では、重度障害者となる可能性のある人々もいます。多くの場合、患者は、慢性疼痛に悩まされています。EDSは個人ベースで治療され、主要な看護師と議論する必要があります。EDSは、一般的に、誰にでも起こる「一目瞭然」な疾患ではありません。多くの場合、患者は、様々な活動を制限されることや、理由を他の人に説明しようとすることに失望すると、表現しています。多くの患者は、彼らの疾患にうまく対処すること、いくつもの職業を追い求め、完全かつ活動的な生活をする可能性があることを学びます。しかし、一部の患者は、低血圧(筋緊張の低下)、関節の不安定性および慢性関節痛に悩まされています。これらの症状は認識され、議論され、そして、生活様式と専門家の選択肢は、それに応じて適合させるべきです。

EDSは終生の病気です。多くの患者が、日常的に、自分の病気に関連した社会的な障害に、直面する可能性があります。かなりの痛みを伴う皮膚の破裂に対する恐怖、妊娠すること(特に血管型EDSの患者)、彼らの病状の悪化、失業、身体的かつ精神的負担、世間一般的に社会的に病人であるとの烙印を押されるなど、いくつかの報告があります。

供給元: Java O.Solis医学博士:A Health Advantage、「エーラス・ダンロス症候群」。

それぞれのEDS患者の、臨床上の病歴は独特なものです。なぜEDS患者がEDSの複数の型の特徴を持っているかもしれないのか、単一の答えはありません。彼らが、これを整理して手に入れることができる最初のステップは、医学遺伝学者を訪問することです。そこで、彼らは、彼らが持っているEDSの型の、分子または生化学的基礎を確認するための研究機関のテストの恩恵を受けられる可能性があります。時には、常にではないのですが、テストは、臨床上の混乱を明確にすることができます。とはいえ、彼らは、まだ「説明」されていない結合組織疾患(基礎となるタンパク質の異常または遺伝子変異が未知であることを意味します)を持っているので、彼らはEDSの複数の型の特徴を有することがあってもよいのです。今後の研究調査次第では、質問に答えることが必要になるでしょう。回答者: Melanie Pepin理学修士、認定遺伝カウンセラー。

血管型エーラス・ダンロス症候群(vEDS)で発生する「血管の異常」には、動脈解離、動脈破裂、動​​脈瘤や臓器破裂が含まれています。これらが発生すると、その結果は、体腔での出血、内臓内での出血、血管の梗塞など不完全な状態(血液の供給が絶たれます)となります。これらの血管の異常に加えて、vEDS患者は、しばしば、常にではないのですが、簡単にあざができるといった、終生の病歴があります。これらの血管の問題のいずれかまたはすべては、vEDS患者ではない、「健常者」にも起こり得ます。血管の異常が発生するとき、血管の異常は、しばしば、vEDS患者よりも遅い年齢で発生する可能性があり、その程度は軽い、またはとても軽いです。内科医にとっての課題は、患者が説明する、または体験した「血管の異常」が、通常の加齢や生活によるものか、基本的なコラーゲン疾患によるものか、どうかを整理することです。EDSの他の型の患者たちの血管の異常を考えるときに、同じ問題が生じます。関節可動亢進型EDSの患者が血管の異常を発症した場合、内科医は、これは偶然の一致によるものか、または関連があるのかどうかを検討する必要があります。EDSの他の型の患者が血管の異常を発症するリスクが高いかどうかを判断するために行うことができる調査研究(健常者と比較する)は、まだ行われていません。回答者: Melanie Pepin理学修士、認定遺伝カウンセラー。

あざは一般的な症状です。血管の破裂、解離、その他の症状はEDSの他の型ではありません。回答者: Peter Byers医学博士。

EDSのすべての患者は、血圧の評価、心臓の聴診(心音を聴く)などを含む、定期健診を受けるべきです。この時点では、拍動の乱れ(不整脈)や雑音がある場合を除き、患者にさらに精密検査を受けさせるかどうかは、文献における統一的見解はありません。これは新しい分野です。研究は今、MRAの評価が、例えば、イメージングに役立つかどうか、血管型EDS(Ⅳ型)患者をフォローできるのかどうか、現在進行形で行われています。古典型(Ⅰ型)の一部の患者たちは、大動脈拡張のリスクを持っているように見えますが、さらなる研究が必要とされていて、どのくらいの割合で起こるのかは知られていません。 回答者: Peter Byers医学博士。

定期的な非侵襲的な心臓血管の評価は、心臓弁膜症と大動脈基部、またはその他の血管(冠状動脈を含む)の拡張の可能性を排除するために、すべてのEDS患者で実施すべきです。 [Carlo Di Mario、:(1988):Japanese Heart Journal29号:4章:ページ:491–496。]

近年の研究[R.Wenstrup、、(2002)]での、非血管型EDSの大動脈基部拡張の発生率(関節可動亢進型で22%、古典型で33%)に注目し、Lavallee博士は、多くの患者に隔年の、大動脈基部拡張がある患者、血管型の患者、高血圧の患者、非常に激しいスポーツをしている人、糖尿病患者には毎年の、心臓と大動脈の超音波画像診断を勧めています。 回答者: Mark Lavallee医学博士、米国スポーツ医学学会会員

自律神経障害は、自律神経系の機能障害を意味します。自律神経系は、身体全体のすべての無意識の臓器機能を支配する自動調節器です。これは、心拍数、血圧、体温、呼吸、消化および他の生命を保つのに必要な機能の制御に関与しています。自律神経系の機能不全は、自律神経が支配している臓器の明らかな機能不全を引き起こすことがあります。この理由のために、自律神経障害の患者は、しばしば、多数の、一見無関係な慢性的な病気を発症します。

患者が、眩暈、動悸、立っているときに振戦のような症状を感じるようなときは、起立不耐症の症状が表れていると思われます。多くの患者は、直立姿勢のときは、次の症状にも注意してください。視覚的変化、頭や首の不快感、頭のズキズキ、集中力の低下、疲労感、脱力感、時には失神。患者は、これらの症状および徴候(立位における下肢の皮膚の青みがかった赤い紅潮)によって、厳しく損なわれる可能性があります。これらは横になることによって緩和されます。

体位性頻脈症候群(POTS)

しばしば、より簡単に、体位性頻脈症候群、または起立性調節障害と分類されます。この病気は、起立するときに、重力に対抗するための必要な調整を行うときに、身体が無力になることを、特徴としています。POTSの定義症状は、起立しているときの、過度の心拍数の増加です。しかし、あなたが発見するように、多くの場合、この症候群に伴う他の症状が多数あります。POTSは、検出し理解するのが困難な病気であるといえます。

POTSについてもっと知る。

神経心臓性失神(NCS)

時には神経媒介性失神または血管迷走神経性失神と分類されます。この病気は、失神をもたらすような、血圧および/または心拍数の、気まぐれな降下を特徴とします[Robertson、2002]。

純粋自律神経不全症(PAF)

純粋自律神経不全症は、起立することにより血圧が著しく降下すること(起立性低血圧)を特徴とする、末梢神経系の、悪化しやすい病気です。起立性低血圧は、脳低灌流、眩暈、失神、視覚障害や首の痛みなどに関連した症状につながります[Mathias、Mallipeddi、Katharine Bleasdale-Barr、1999]。胸の痛み、疲労感や性的機能不全などの他の症状も発生することがあります。起立しているときに症状が悪化した場合、座ったり横たわったりすることによって緩和されることもあります。

参考文献:

C.J.Mathias、Rajeev Mallipeddi、Katharine Bleasdale-Barr、(1999)。「純粋自律神経不全症および多系統萎縮症の、起立性低血圧に関連した症状。」:Journal of Neurology246号:10章:ページ893–898

MedlinePlus Trusted Health Information for You(2003)。多系統萎縮症。2003年9月8日に、こちらから引用: http://www.nlm.nih.gov/medlineplus/ency/article/000757.htm

過剰運動症候群(EDSとは違う)の関節外症状は、末梢神経系を含む可能性があります。患者の自律神経系に関連した症状については、自律神経障害は、過剰運動症候群における関節外症状であることを示唆している病態生理学的基本原理があります。

供給元: [Yael Gazit医学博士、A.Menahem Nahir医学博士・学術博士、Rodney Grahame医学博士、Giris Jacob医学博士・科学博士、「過剰運動症候群における自律神経障害」、The American Journal of Medicine2003年7月:115号:1章:ページ33-40。 コメント: The American Journal of Medicine:2004年6月1日:116号:11章:ページ783著者回答:ページ783–784]。

「医師は、これらの症候群は当然のようにEDSによる血管(通常の静水学的な反応として静脈が過度に膨張することになります)に従属している結合組織の異常と一緒に起こると提唱しています。簡単に言うと、この結合組織の異常が、患者が立っている時に、過剰な量の血液を患者の下肢にうっ血したままにさせておくということです。」

供給元: [Rowe 、(1999)]。

マルファン症候群とエーラス・ダンロス症候群(EDS)の患者から睡眠に対する不満が、しばしば、報告されています。私たちは、これらの患者における睡眠に対する不満の正確な性質を調査しました。 周期性四肢運動障害は、照合(8%)して比較したところ、マルファン(27%、P = 0.25)に比べてEDS(67%、P = 0.02)でより頻繁に報告されました。痛みや背中についての不満は両方のグループで高度に見られましたが、特にEDS患者で顕著でした。私たちの研究で、これらの患者における無呼吸、痛み、周期性四肢運動障害の、大いに注目に値する症状に関心を引かれました。

供給元:Verbraecken J、 他、 「EDSとマルファンの患者における睡眠時無呼吸の評価:アンケート調査による検討。」 Clinical Genetics (2001年 11月):60号:(5章):ページ360–365。]

全ての患者は、彼女らのEDSの明確な型を確定する為に、遺伝学者に会うべきです。ただ、患者の妊娠を考慮すると、彼女らが情報に基づいた意思決定を行うことができるように、遺伝カウンセリングを受ける必要があります。子供にEDSが遺伝する心配もあるし、EDSの女性は、流産、前期破水、早産、子宮頸管無力症、切迫早産の苦しみ等のリスクの増加があります。妊娠中は、リラキシンというホルモンが増加します。リラキシンは、結合組織を緩くする作用があるので、分娩前後の関節の緩みが酷くなります。これは、歩行ができないほど耐え難いものとなるかもしれないし、産後の合併症の原因となります。EDSの型によっては、出産時に出血や裂ける等の深刻な合併症を引き起こす可能性があります。血管型の患者は、さらに、子宮破裂や子宮摘出の可能性に直面します。

自然分娩に関連して、EDSの女性の一部は、失禁、弱い骨盤底、子宮脱、骨盤関節の捻挫、恥骨結合部の分離(骨盤の前面下部の2つの恥骨の間の関節)および直腸筋組織の破壊等を経験しています。一部の医師は、母親の脆弱な組織および/または骨盤が痛まないように、帝王切開をお勧めしています。出産の計画に関して、医師と女性は、帝王切開と比べた自然分娩のメリットとデメリットを議論する必要があります。

血管型EDSの新生児の約12%が内反足を、3%は先天性股関節脱臼を発症します。子供の頃には、鼠径ヘルニア、気胸、および頻繁に関節脱臼または亜脱臼を起こすのが普通です[Pepin 他、 (1992)]。影響を受ける患者は、多くの場合、簡単にあざのできる終生の病歴を持っています。

歩行の開始の遅れは、家族性靱帯弛緩症の患者では、一般的です。靭帯の緩みによる患者の訴えには、第1趾の中足骨の内転による外反母趾、制限母趾、屈筋安定型つち状足指症、足底筋膜炎、後足部変形性関節症、膝の障害、こん棒状の足、臀部の歪み、大腿骨前傾の増進、水かきのあるつま先、槌趾/鷲爪趾、足指内反、足指外反、偏平足があります。

足と脚の痛みと疲労の訴え(特に夜間の筋肉の痙攣)が、よく知られています。痛みは重大な問題です。萎縮が筋肉の低緊張の原因となっています。足首に合わせて成型された装具のような、保護具や支持具を適合させることが、歩行のための靱帯の弛緩を持つ子供を支援し、けがを防止するためには、はるかに必要です。Agnew P.。「靭帯の弛緩を持つ子供の評価。」

供給元:[Clinics in Podiatric Medicine And Surgery (1997年):14号:(1章):ページ117–130。]

ビタミン、ハーブ、栄養補助食品が、栄養学的にEDS患者にどのような効果を与えるかについてを参照する研究は行われていません。 しかし、多くのEDS患者が、ビタミン(特にビタミンC)、亜鉛、マグネシウム、グルコサミン、コンドロイチン等の、特定の食事療法からある程度の恩恵を受けてきています。これは個人の自由です。何でも新しい治療法やサプリメントを始める前に、必ずこれらのサプリメントの効果に関して、あなたの主治医からの相談や助言を求めるべきです。注意すべき相互作用があるかもしれません。

筋肉の痙攣と片頭痛による細胞内赤血球マグネシウム(RBC Mg)が、Mg欠損患者に多く認められました。低カリウムは、筋力低下、さらには麻痺を引き起こす可能性があります。

供給元:[Coghlan HC、Natello G.、「主僧帽弁逸脱の徴候を呈する患者における赤血球マグネシウム:僧帽弁(二尖弁)の厚さ、関節の過可動性と自律神経系に関連した調節といった症状との関係性。」 Magnesium and trace elements Journal (1991–1992):10号(2-4章):ページ205–214。]

慢性再発性頭痛は、構造上の欠乏、先天的、または後天的な中枢神経系(CNS)病変など、これらの症状と関連のある、EDSの神経性症状と考えられます。EDS患者は、脳血管の反応性または皮質の敏感性等の生まれつきの障害の為に、偏頭痛になりやすいのかもしれません。さらなる研究が、EDSにおける頭痛の発症機序を解明するために必要とされます。

供給元: [Daniel E.Jacome。 「EDSの頭痛。」 Cephalalgia (1999年 11月):19号:(9章):ページ791。]

EDSにも罹患している多くのキアリ患者がいます。さらなる注意が、EDSの診断を十分なものとするために必要とされています。キアリは、一般的に2つの方法(薬物管理および/または外科手術)のいずれかで治療されます。EDSでは、外科的治療計画は、結合組織の保護、くも膜瘢痕または癒着の対処、頭蓋-頚部の不安定性の防止の為に変更される必要があります。外科手術はとても特殊なものです。これらは、脆弱な組織を保護し、出血を防止または最小限に抑えるように、計画されています。そして、術後に裂開になるのを防止または固定することに重点が置かれています。いろいろな治療や手術を受ける前に、キアリの専門家を探して相談してください。窒息、呼吸の問題、失神発作等の警告を促す3つの症状のいずれかを持っていない限り、一般的に緊急事態ではありません。これらの徴候は、より深刻で脳幹に関与しているので、患者の為にも治療法を探すのが遅れないようにしてください。供給元: Blair Grubb (2002) - Peter C.Rowe 他 (1999))

結合組織の遺伝性疾患は、キアリⅠ型奇形、後頭関節・環軸関節の過可動や機能性頭蓋沈降を呈することがあります。 Clair A.Francomano医学博士、Thomas H.Milhorat医学博士、Paolo A.Bolognese医学博士、Misao Nishikawa医学博士、Nazli B.McDonnell医学博士・学術博士。私たちは、後頭関節・環軸関節の過可動と機能性頭蓋沈降に起因する下位脳幹の症状を示す、結合組織の遺伝性疾患(HDCT)とキアリⅠ型奇形(CM1)の関連を報告しています。 結合組織の遺伝性疾患(HDCT)の有病率は予想して集められた2,813人のCM1患者の集団において決定しました。エーラス・ダンロス症候群(EDS)または他のHDCTの診断がついたのは、CM1患者2,813人中357人(12.7%)でした。HDCT/CM1の臨床的特徴は、女性の方が優勢で多く(7:1対3:1)、下位脳幹の症状の発生率は高く(0.43対0.05)、軸椎後方パンヌス(関節の滑膜細胞が増殖して形成された組織)形成(0.71対0.16)および口腔咽頭形成不全(0.45対0.02)、HDCTの臨床徴候によるCM1患者単独のものとは区別されました。HDCT/CM1の患者では、座ったり立ったりすると、歯状突起の基礎部分の間隔の減少(3.6mm)、第1脊椎骨の基礎部分の間隔の増大(3.0mm)、斜台軸椎角の減少(10.8°)、斜台環椎角の減少(5.8°)、第1脊椎骨の軸角度の減少(5.3°)がありました。これらの病変は、頚椎牽引や仰臥位に戻すことにより整復できました。CM1単独の患者で通常の治療では、これらの部分の測定値は変化しませんでした。 CM1の患者の12.7%(HDCTの患者でもある)は、これらの以前は無関係だと思われていた疾患との関連を認められます。CM1を示唆する症状のあるHDCT患者は、仰臥位と起立位で脳のMRIで評価されるべきです。 論文はこちらから見ることができますhttp://bit.ly/xesPlJ

Ⅰ型コラーゲンのCOL1A2遺伝子におけるスプライス部位の変異が、他のエクソンのスキッピングの影響で軽度、中等度または致命的な骨形成不全症の様態になるように、エクソン6の部分的または完全なスキッピングにより、エーラス・ダンロス症候群(EDS)の様態を生じさせます。私たちは、EDS(関節可動性亢進、皮膚過伸展、心臓弁膜の欠陥によって特徴づけられる)のまれな劣性遺伝形式の3人の無関係な患者を確認しました。彼らのうち2人で、COL1A2遺伝子のヘテロ接合性からなる、スプライス部位の変異による、COL1A2メッセンジャーRNA(mRNA)の不安定性が生じました。そして、3人目ではホモ接合性からなるナンセンスコドンが生じました。スプライス部位の変異は、意味不明のスプライスドナー部位を使用すること、ダウンストリームの早すぎる終止コドン、極めて不安定なmRNAを生成することを導きました。野生型対立遺伝子では、これらの変異が発生した2つのイントロン(IVS11及びIVS24)は、それぞれの最も近いアップストリームのイントロンに関係して、通常、ゆっくりスプライスします。突然変異体​​対立遺伝子では、エクソンスキッピングが起こらないように、アップストリームイントロンが除去されました。 IVS24における突然変異の状況は、コンピュータで生成されたmRNAの変異部位の周囲の短い伸縮の折り畳みで、ドナーと意味不明のドナー部位の使用を容易にするアクセプター部位との間の再編成の関係が証明されました。これらの発見は、イントロンの除去の順序は、スプライス部位での突然変異の結果の予測と、発生期のmRNAの折り畳みが、スプライシングの順序の確定を与える1つの要素になることができる、重要な変数であることを示唆しています。プロアルファ2(I)鎖の完全な欠乏は、骨の関与なしに心臓弁膜疾患を引き起こす驚くべき効果を持っています。

供給元: [Schwarze U 他、 「エーラス・ダンロス症候群の、まれな常染色体劣性遺伝の心臓弁型は、ナンセンス(コドン)のRNAの崩壊への過程に影響を与えて活性化するCOL1A2遺伝子の突然変異に起因する。」 The American Journal of Human Genetics(2004年5月):74号(5章):ページ917–930。 Epub(電子書籍) 2004年4月9日。]

皮下出血は、血管壁内のコラーゲンの異常によって引き起こされます。エーラス・ダンロス患者の止血のための通常のテストに於ける出血傾向の高さ(83%)は、この臨床上の特徴の従来の説明を立証しています。それは、皮膚や血管の構造的完全性の欠陥により、簡単にあざができることを示しています。

供給元: [Anstey A、Mayne K、Winter M、Van de Pette J、Pope F.M.、 「エーラス・ダンロス症候群における血小板および凝固作用の研究。」 British Journal of Dermatology1991年8月:125号(2章):ページ155-163「血管の弱い病気:軽症の患者との関わり方」、Reed E.Pyeritz医学博士・学術博士:2001年:29号:(6章):ページ53-60。]

Pepin M、Schwarze U、Superti-Furga A、Byers P.H.、「エーラス・ダンロス症候群Ⅳ型(血管型)の臨床的および遺伝的特徴。」 The NEW ENGLAND JOURANAL of MEDICINE(日本語版)2000年3月9日:342号(10章):ページ673–680(日本語版)正誤表The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE2001年2月1日:344号(5章):ページ392

組織の脆弱性と過伸展による、消化器系の構造上の異常が、EDSではよく起こります。裂孔ヘルニア、胃憩室、十二指腸憩室、結腸憩室が起こることがあります。実証されているその他の特徴には、内臓下垂症(腹腔内臓器の突出)、蠕動運動の低下、胃排出遅延、胃弛緩症(胃の収縮性の欠如)、周期性の腹痛、胃食道逆流症(GERD)、巨大食道症(犬・猫の病気)、過敏性腸症候群、便秘、下痢、巨大結腸、出血、破裂や穿孔があります。

供給元: Jeffrey A.Solomon医学博士、。 「EDSの胃腸の症状。」 The American Journal of GASTROENTEROLOGY1996年11月:91号(11章):ページ2282–2288論文はこちらから見ることができます http://bit.ly/UzmCCX

Poken-Harris、他、 「EDSにおける非外科的合併症の罹患率。」

原発性の筋肉の緊張低下が発生することがありますし、それが、筋肉の発達遅延、歩行や軽度の運動障害の問題を引き起こす可能性があります。疲労や筋肉の痙攣は、比較的頻繁に起こります。理学療法は、関節の周りの筋肉を強化することができること、また、損傷を防止、制限するのに役立つ、確かな運動技術を教えることができます。水治療法(水中で行われる)は、関節への負担が少なくなります。

聴覚障害および/または過敏症が、中耳のこれらの骨(槌骨、キヌタ骨、アブミ骨)の間の関節の過可動性(中耳に渡る、効果的な音の伝導の問題を起こすかもしれない)の可能性を引き起こすことがあります。この内耳への経路におけるエネルギーの損失は、軽度から中等度の伝導性難聴を引き起こします。内耳にも平衡をとる為の責任があるので、不適切な機能は、眩暈の発作等のいくつかの影響を残すことになります。

供給元: [Amanda Jenner、Lynne Shields学術博士・認定臨床音声言語病理士。 「EDSの発話能力と言語能力の問題。」

EDS患者に発症する可能性がある、軽度から中等度の聴覚障害の治療の安全かつ効果的な方法は、補聴器および必要に応じた追加の補助器具を使用することです。はるかに一般的な聴覚の遺伝性疾患として知られているものに、耳硬化症(EDSに見られる聴覚障害の種類を容易に混乱させます)というのがあります。耳外科医にとって、耳硬化症とEDSの聴覚障害の2つを区別できることが、極めて重要です。この2つの聴覚障害は、同様に中耳全体の音の伝導の異常です。耳硬化症のための標準的な治療法は、「アブミ骨切除術」と呼ばれる手術です。しかし、「アブミ骨切除術」は完全に聴力を失い、平衡感覚の崩壊といった大惨事を容易に招くことになるかもしれないので、EDS患者の要請に対して「アブミ骨切除術」を同意して試みようとしないでください。

供給元: [M.Hawthorne王立外科医師会会員。 「聴覚の損傷とEDS。」]

「EDS血管型の罹患率は、50,000人に1人から100,000人に1人と見積もられています。なぜなら、EDS血管型の家族の多くが、重度の合併症を発症したり、死亡した後に確認されるからです。多分、軽度の表現型のCOL3A1変異の患者個人/家族は、治療に来ないし、それゆえに、気づかれないことになるからです。」

供給元:[Byers、。 1995年]

この疾患は、常染色体優性遺伝の様式で受け継ぎます。これは、たった1つの変更された遺伝子のコピーが疾患を引き起こすために必要であることを意味します。全症例の約半数は、この疾患に罹患している親から受け継ぎます。残りの半分は、この疾患の家族歴を持たない人々に起こります。これらの散発的な例は、COL3A1遺伝子の、ある1つのコピーの新たな変異によって引き起こされます。COL3A1変異による親の体細胞モザイク現象は、いくつかの家系で、2つの遺伝子が影響を受けた子供が、影響を受けていない両親の元に生まれていることが記録されていることに注意することが重要です。 [Kontusarri、。 1992年]

「しかし、「私たちはタンパク質の変化した移動性を見ていないにもかかわらず、遺伝子の突然変異の可能性を除外することはできません。」といった記述がありました。」

私たちの結果通知書の中のこの記述は、古典型EDS(Ⅰ型/Ⅱ型)患者のⅤ型コラーゲンの変化のテストに触れています。EDSⅠ型/Ⅱ型の患者は、EDS関節可動亢進型(Ⅲ型)、EDS後側弯型(Ⅵ型)およびEDSⅧ型等のいくつかの型の患者がそうであるように、しばしば、簡単にあざができます。私たちは、EDSⅦ型の患者にはわずかな確信しか持っていません。 OI(骨形成不全症)/EDS(エーラス・ダンロス症候群)の症状が重複した一部の患者は、骨の脆弱性に加えて、関節過可動性の症状があり、簡単にあざができます。血管型EDS(Ⅳ型)のテストに関しては2つの問題があります。第一に、私たちは全ての患者の病状をきちんと確認してテストをしているのか?第二に、同じ表現型または、同じグループ内にあると考えられる血管型EDS(Ⅳ型)に十分に類似した表現型を生じさせる、他の遺伝子による突然変異があるかどうか?私たちは第一の質問の答えを知りません。私たちは、特定の場所に集中して起こる動脈瘤を含む、多くの血管の異常がある、私たちがまだ確認していないⅢ型コラーゲン遺伝子の異常がある、一部の患者がいることを、知っています。私たちは、これらの一部の患者は、「家族性動脈瘤」のような疾患を持っているかもしれないし、確認されていないながらも、これらの臨床症状を生じさせる可能性があると「突き止められた」いくつかの遺伝子があることを、知っています。時々、臨床医が血管型EDS(Ⅳ型)と思っている患者(私たちは異常を見つけられない)がいます。しかし、これらの多くは、この疾患の多くの臨床経験を持たない為、彼らの判断を評価するべき医師によるものです。私たちは、予想より少ない頻度でCOL3A1遺伝子の変異の特定の等級があることを知っています。これらの変異を持つ患者が血管型EDS(Ⅳ型)の臨床症状を持っているのか、何か他のものを持っているのか、私たちには分かりません。私たちのテストは、これらの患者を見逃すことがあるでしょうか?この時点で、私たちはそうは思いません、その代わりに、私たちは、彼らが他の、おそらく関連した、臨床症状を持っていると思います。私たちが思う、私たちが多くの患者の異常を見つける根拠は、タンパク質レベルの検査に限りませんが、もし何か疑問がある場合は、私たちは遺伝子レベルでも検査をします。 回答者: Peter Byers医学博士。

この記述、「私たちはタンパク質の変化した移動性を見ていないにもかかわらず、遺伝子の突然変異の可能性を除外することはできません。」は、私たちの「通常」の結果通知書から引用されます。私たちは、タンパク質(Ⅲ型コラーゲン)を調査することにより、血管型EDS(Ⅳ型)の診断テストを行うため、遺伝子変異が、異常なタンパク質に「翻訳」されない(これはⅢ型コラーゲンの量を減らすことはないし、分子量を変化させない等、ということを意味します)場合、私たちが検出していないCOL3A1遺伝子変異を持つ患者が存在することが可能となります。通常のコラーゲンの検査・研究を受けた患者の臨床歴の再調査から、私たちは、コラーゲンの検査を行うことによってそれを見逃すことは僅か(2~3%)ですが、誰かが血管型EDS(Ⅳ型)に罹患している、可能性を考えます。臨床歴が血管型EDSの診断と一致している事例では、私たちは時々、追加のCOL3A1遺伝子の研究を行います。さらなる研究を行うかどうかの決定は、患者の臨床歴の再調査の後、研究機関の責任者(Peter Byers)と患者の主治医によって決定されます。 回答者: Melanie Pepin理学修士・認定遺伝カウンセラー。

コラーゲンの検査・研究は、血管型エーラス・ダンロス症候群の患者由来の細胞で典型的に見られるタンパク質(この場合は、コラーゲン)異常を識別する手段として行われています。研究患者由来の細胞におけるⅢ型コラーゲンが、コントロール(正常)試料のコラーゲンパターンと同一であれば、結果は「異常は検出されませんでした。」と報告されます。 この否定的な結果は、しばしば、コラーゲン検査・研究で検出、または臨床診断で確認できないときに、まれにこういうことがあるという事実を含め、結果通知書に詳細に記載されています。コラーゲンスクリーニングテストの感度は、ほぼ98%に近く100%ではありません。医師が、まだ患者が血管型EDSに罹患していることを疑う場合は、追加のDNAベースのテストを、ケースバイケースで考えていいかもしれません。 回答者: Melanie Pepin理学修士・認定遺伝カウンセラー。

β遮断薬は、心拍数を遅くし、心臓からの吐出速度(剪断力)を減速させ、血圧を低下させるために使用されます。これらは、大動脈解離を発症した人の血圧を低下させるために日常的に使用されています。今のところ、一部の医師は、大動脈および他の動脈異常のリスクを軽減する試みとして、血管型EDSの患者に、それらを使用しています。それが合理的または効果的のいずれであるかは、私たちには分かりません。与えられた利用できる患者数が比較的少ないので、臨床試験を行うには難しすぎるのかもしれません。データ収集を調整するために努力することが必要とされます。

セリプロロールは、研究段階でいくつかの問題があったものの、60%の削減にもなる(おそらくトランスフォーム増殖因子βの経路を強化することにより)と仮定され、予備調査で有意に動脈解離や破裂を減少させた、β遮断薬です。セリプロロールは、まだ米国では使用できません。詳細については、「Hope for VEDS Treatment?」の2011年春号の「Loose Connections」の記事、16ページから読んでください。EDNFから無料で利用可能です。

Kim-Thanh Ong医学博士、。: 「血管型エーラス・ダンロス症候群における心血管イベントの予防に関するセリプロロールの効果: 前向き無作為オープン結果遮蔽試験(PROBE試験)。」 The Lancet 376号:№9751:ページ1476–1484、 2010年10月30日

Benjamin S.Brooke: 「血管型エーラス・ダンロス症候群の為のセリプロロール治療。」 The Lancet 376号:№9751:ページ1443-1444、 2010年10月30日

EDNFの「血管型臨床リファレンスマニュアル」は自由に見ることができます。

完璧な身体検査および家族歴の評価から始めます。研究機関でのテストは、その後、タンパク質または遺伝子ベースのテストの有効性と、審査官が臨床診断に来ることができると自信を持っているか、に依存します。私たちは、もしかしたら血管型EDS(Ⅳ型)の診断がテストで確認されることが問題かもしれない、ということを示唆しています。 回答者: Peter Byers医学博士。

はい、影響があります。血管型EDS患者は、ブラ(気腫性膿疱)という小さな気泡が肺組織の中に存在する傾向にあります。そして、空気がこれらの気泡、ブラから肺の周囲の胸腔に漏れて、肺が虚脱した状態になり、自然気胸を起こします。 回答者:Peter Byers医学博士、Melanie Pepin理学修士・認定遺伝カウンセラー。

一部の関節弛緩の患者では加齢により症状が悪化するかもしれません。他のタイプの患者では、そのようなことはありません。合併症のリスクは、血管型EDS(IV型)患者の場合、加齢によって増加します。私たちは、他の疾患の経過記録については、加齢による症状の悪化を、少し確信しています。 回答者: Peter Byers医学博士。

Ⅲ型コラーゲンの産生を増進させる為の医学的治療法は知られていません。 しかし、アスコルビン酸(1日あたり1~2グラム)は、コラーゲンの合成を増進させ、それにより、通常のⅢ型コラーゲンを少しは供給することができます。

これは答えにくい質問です。考えられる最大の問題は、「何かが発見された場合、それは、修復するつもりか、または修復しなければならないことを意味するのか?」です。 血管型EDS患者の血管の虚弱性を考えると、これに対する答えは、「分からない。」です。それは、あなたに突然の血管病変が起きた場合、血管病変の原因である可能性が最も高い場所を予測するのに、役立つでしょうか?繰り返しになりますが、破裂が既知の動脈瘤の部位で起こるのか、他の部位で起こるのか、それは現在のところ知られていません。これらは、血管型EDS患者の詳細な研究により回答される必要のある質問です。 回答者: Peter Byers医学博士、Melanie Pepin理学修士・認定遺伝カウンセラー。

アスピリンを含めて、多くの薬は医師の承認を得て服用することができます。高血圧症を誘発する薬を服用するのは良い考えではありません。アスピリンは解離により血管(特に脳に血液を供給する血管)が狭窄を起こした際に、血流を維持するために使われます。だから薬を使えないということではなく、常に適切な注意を要する問題だということです。 回答者: Peter Byers医学博士、Melanie Pepin理学修士・認定遺伝カウンセラー。

不注意で血圧が上がることに注意するとともに、患者/医師は、特定の種類の薬物の、EDS患者、特に血管型EDS患者に与える影響に留意する必要があります。血管型EDS患者が、未診断の動脈瘤を有している可能性があるからです。

「店頭で販売されている」充血緩和剤を含む薬は、あなたの血圧を上昇させるかもしれません。これらは、寒気/副鼻腔炎/咳に備えて使用されています。純粋な「抗ヒスタミン薬」が無いのは、処方薬を準備することと同じように、一般的に安全です。高血圧のコントロールは、動脈瘤の予防に役立ちます。アテローム性動脈硬化症に関連付けられている全ての危険因子(食事、運動、コレステロールのコントロール)のコントロールは、動脈瘤や合併症を防ぐのに役立つことがあります。 [Medline Plus Medical Encyclopedia entry on Aneurysm]。

血管型EDSは、大動脈解離の原因としては非常にまれです。マルファン症候群や家族性大動脈瘤を含む他の多くの条件の方が、より一般的です。動脈瘤と動脈解離の最も一般的な素因は、高血圧症およびアテローム性動脈硬化症です。 回答者: Peter Byers医学博士、Melanie Pepin理学修士、認定遺伝カウンセラー。

小児期において、多くの血管型EDS患者は、まず、血液凝固障害を有していると考えられます。出血性疾患は、血管壁、血小板および凝固因子の欠陥から起こることがあります。ヴォン・ヴィレブランド病、凝固因子欠乏症、さらには血友病と診断されたことがある血管型EDS患者がいます。多くの研究機関での研究は、多くの患者が輸血および静脈栄養摂取を必要とするにもかかわらず、出血や凝固時間は正常であることを明らかにしました。最近の研究は、出血傾向の増大は、おそらく血管および血管周囲組織のコラーゲン構造の欠陥に起因することを示しています。毛細血管の脆弱性と静脈瘤が発生することもあります。出血傾向の一因となり得る血小板を誘引する、EDS患者における異常なコラーゲンの能力の減少も、またあります。 [M.Karaca医学博士 。 「EDSにおける異常血小板コラーゲンの反応。」 European Journal of Haemotology 1972年:9号:ページ465–469。 John R.Wesley医学博士・TA。 「2人のEDS患者における複数の外科的問題。」 Surgery 1980年:87号:(3章):ページ319–324。]

「EDSⅣ型の診断は、臨床所見に基づくものであり、変異の原因となるCOL3A1(変異によりEDSⅣ型を引き起こすことが知られている唯一の遺伝子)の同定によって確認されます。シーケンス解析は、変異の98%を検出します。一方、稀なエクソンの欠失はCOL3A1の欠失/重複分析またはコラーゲンスクリーニングおよびcDNA増幅によって検出されます。 コラーゲンの分析は、Ⅲ型プロコラーゲンの産生異常を呈する患者からの培養線維芽細胞(「生化学的研究」)、細胞間保持、分泌低下、かつ、または、ゲノム塩基配列決定によって変異が検出されなかった患者の細胞の改変された移動性により示すことができます。」

供給元: [Melanie G.Pepin理学修士・認定遺伝カウンセラー、Peter H.Byers医学博士。 エーラス・ダンロス症候群Ⅳ型。 GeneReviews 日本語版 vEDSの最新情報(Last Update: November 19, 2015)はこちらhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK1494/。]

臨床医(学者)と医師(内科医)はこのことを考慮する必要があります。型通りの非侵襲的な循環器の評価は、弁膜性心疾患と大動脈基部の拡張または冠状動脈を含む他の血管の拡張の可能性を排除する為に全てのEDS患者で行われることをお勧めします。 [Carlo DI MARIO医学博士、。 1998年 Japanese Heart Journal 29号:(4章):ページ491–496。]

血管型EDS患者の場合、異常なほど低い内膜/中膜の厚さは、対照被験者の部位(部位が弾性動脈ならば、動脈解離や動脈破裂のリスクが増加します)よりも高い壁応力を発生させます。 [Pierre Boutouyrie医学博士・学術博士、。 「血管型EDSの頸動脈の応力の増大。」 Circulation 2004年3月30日:109号:12章:ページ1530–1535。]

大動脈や橈骨動脈ではなく、頸動脈は、自然子宮動脈解離患者で異常な弾性特性を示しました。頸動脈壁の組織のより高い剛性及び円周壁応力は、これらの患者における解離のリスクを高める可能性があります。 [David Calvet医学博士、Stroke 2004年7月8日:35号:ページ2078-2082。]

常染色体優性遺伝では、子供が影響を受けるのには、親からたった1つの不適切に機能している遺伝子が必要です。影響を受けた人が子供を持つ場合、妊娠のたびに親は彼/彼女の子供に変異した遺伝子を渡す可能性が50%となります。したがって、子供の性別に関係な​​く、5分5分の確率で子供は影響を受けることになります。変異した遺伝子を持っていない人は影響を受けませんし、彼/彼女の子供へ変異した遺伝子を渡すこともありません。常染色体優性の様式で遺伝するEDSの型には、古典型関節可動亢進型血管型(vEDS)多発性関節弛緩型などがあります。 EDSのほとんどの症例は、常染色体優性の遺伝様式に従うように見えます。

もっと知りたい方は「medterms.com」で「常染色体優性遺伝」の記事を見てください。

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