血管型EDSは、動脈または臓器破裂が当然のように起こる可能性がある、EDSの中でも最も深刻な型だと考えられています。もし、患者が胸部、腹部、その他の痛みを訴えている場合は、深刻な状況だと考えるべきです。患者の訴えは、直ちに、レントゲンではなく、MRA、MRI、またはCTスキャンで調査する必要があります。
血管型EDSの緊急事態における緊急情報
動脈破裂は突然死の最も一般的な原因です。
動脈または腸の破裂は、一般的に拡散、または局所化した、腹部や脇腹の激しい痛みを呈します。
突然起こる動脈破裂は、２０代や３０代で発生する可能性が高いのですが、生涯の中のいつの時点でも発生する可能性があります。
脳動脈破裂は精神状態の変化を呈しますが、薬物過剰摂取のために起こったと誤解されることがあります。
中径の動脈でよく起こります。
動脈、腸や子宮脆弱性または破裂は通常、血管型EDSで発生しますが、他の型のEDSについても調査するべきです。
内頸動脈海綿静脈洞瘻は、生命にかかわる緊急事態です。
一方または両方の目の赤みや痛み、頭の中の脈動の音が気になるようになった、血管型EDS患者には、緊急の配慮が与えられるべきです。これは、生命を脅かす内頸動脈海綿静脈洞瘻の症状となりうるからです。
この緊急状態では、内頸動脈からの高圧になった血液は、目の背後にある静脈を直接、通ることになります。それが、目の周りの組織と、目自体の中に、不適切な血液のバイパスを形成し、それが症状を引き起こす原因となっています。
より大きなリスクは、高圧になった血液が血管の境界の外に漏れ出す恐れがあり、それは生命を脅かすことになるからです。
これは、救急医療スタッフに、患者が血管型EDSであり、内頸動脈海綿静脈洞瘻の恐れがあることを知らせて、即時、病院で医師の診察を求めるくらい、確実に危篤状態です。
参考資料
血管の合併症を理解する為の、重要な定義の手引き
著者 James H.BlackⅢ医学博士（米国外科学会）、George Arnaoutakis医学博士、イラスト Jennifer E.Fairman認定医療イラストレーター、メディカルイラストレーター協会会員
これらの著者達による、大動脈解離とそれらがどのように形成されるかの典型的な例を紹介する、無声動画があります。 これは、２つの形式で利用可能です。 どちらかの形式を選んでクリックしてください。どちらも動画の再生を開始するか、あなたの端末に保存するかを選択するよう聞いてきます。Windows Media Videoは、ここ.wmv形式（5MB）、Quicktime Movieは、ここ.mov形式（14MB）、をクリックしてください。
EDNFの作成した「血管型臨床リファレンスマニュアル」も見てください。フルカラーで２０ページのPDF形式のファイルです。診断、治療、手術/救急医療と豊富な用語解説などの詳細な情報が書かれています。 すぐに参照できる利用可能なPDF形式の私たちのパンフレット、「血管型EDSメディカルリソースガイド」もあります。
