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   ISO/IEC 小数点表記問題−2

        (これまでの改訂活動) 

 

1.小数点表記問題ー問題点認識まで

私・本田(plalaのacount name:hondatad)ISO/IEC
小数点がカンマ「,」に遭遇したのは1992年にIEC/TC22(注1)/
SC22G(注2)/WG2(注3)の日本代表委員として活動を始めて以降の
1995年のことでした。

注1: TC (Technical Committee(専門委員会) )
     22 Power Electronic Systems and Equipment
注2: SC (Sub Committee(分化委員会))
     22G Semiconductor power converters for adjustable speed drive systems

注3: WG (Working Group(作業グループ) )2  下記の注4に記載

 

IEC(国際電気標準会議)規格作成過程において、これまで原稿で小数点が

ピリオド「.」(或いはポイント)であったものがどんどんカンマ「,」に修正されて

行きます。そして、その根拠は何か調査の結果、拠るべき規格、項番と文章は

下記とおりでした。

ISO/IEC Directives Part 3

Draft revision of the second edition,1996

 

6.6.8.1 The decimal sign shall be a comma on the line

     in all language versions.

 

上記は1995、96年の活動当時、丁度改訂時期にあったものですが
文章は下記最新版と全く同一です。
他に、カンマ「,」の使用が義務付けられている文章としては下記があります。

 

Annex F (normative) Designation of internationally standardized items

F.4.4 The only signs permitted shall be the hyphen (-), the plus sign (+),

    the solidus (/), the comma (,) and the multiplication sign (×).

 

及び、

 

Annex I (informative) Quantities and units

a) The decimal sign shall be a comma.

 

 

注4: SC22G、各WGでのIEC規格(61800−は規格No.)作成状況は

    下記とおり。

 WG2: IEC 61800−1 (1997−12発行)

               Adjustable speed electrical power drive systems-

               Part 1:

               General requirements - Rating specifications

               for low voltage adjustable speed d.c. power

               drive systems 

 WG3: IEC 61800−2 (1998−03発行。ただし、

      現在MT9(aintenance eam 9)により見直し中)

               Part 2:

               General requirements -

               Rating specifications for low voltage

               adjustable frequency a.c. power drive systems 

 ・WG4: IEC 61800−3 (1996−06発行)

               Part 3:

               EMC product standard including specific

               test methods

 

 WG3はWG2との合同会議席上でコメントし、意見を反映済み。

 WG4はexpert memberとして出席。

 WG2を主体に、WG3,WG4の活動に対し添付IEC APC NEWS

 第37号にあるように、財団法人 日本規格協会 IEC活動推進会議

 運営委員長賞を受賞しました。(注5)  

 

 注5: APC(ctivities romotion ommittee(活動推進会議))

     IEC活動推進会議運営委員長賞は平成13年より、

     IEC活動推進会議議長賞に名称変更となっている。

 

(注4に飛ぶ前の位置に戻る)

 

 

2.問題点認識以降の活動ーIEC CO(注6)への提案まで

 

注6: CO (entral ffice(中央事務局))

 

問題点認識以降初めての会議が1995年10月、Durban(南ア)で開催された

IEC総会と同時開催されたTC22会議,及びSC22G会議でした。

それに先立つ1994年12月開催のWG4パリ会議及び、1995年2月開催の

WG2,WG3,WG4ローマ会議にてSC22G委員全員とは知己になっており

会議の合間に国民一般が小数点としてピリオド「.」(或いはポイント)を使用

米英よりの出席者にIECの小数点表記問題に対する意見を求めました。

帰国後は欠席であったオーストラリア、カナダの委員とFaxによる交信をし

(当時は未だEmailは一般的でなかった)、更に後のWG2、WG3会議でも

ヨーロッパ各国の委員にアンケート調査し、スウェーデン、フィンランド、

デンマーク等の北欧諸国、また南欧のイタリアもカンマ「,」の使用のことが

確認出来ました。

以上のまとめとして、各国における小数点表記問題の実情は最初に開設の

ホームページ「shousuuten1.htm」にて問題提起した内容のとおりです。

 

一方、TC22、SC22G NC(注7)でも本問題を提起し協力を依頼しましたが

ここだけに限った話ではなく、IEC全体の問題であるとし協力はなく、活動は私に

一任されることになりました。

 

注7: NC(ational ommittee(国内委員会))

 

ただし、TC22,SC22G NCには毎回委員会席上において、以降の小数点表記
問題改定活動状況
報告をしています。

 

(1)国内における改訂活動

まず、改訂活動の第1stepとして、日本国内の意見統一が必要であり、当時の

通産省(現・経済産業省)・工業技術院(工技院)標準部 電気規格課の

穐山(あきやま)課長補佐後藤専門職に面会し問題提起し、最終的に日本NC

よりIEC COへコメントを提出することになりました。

経緯は下記とおりです。

 

・1996年1月26日付け工技院 後藤専門職宛てFax

 「IECで小数点がカンマ「,」の問題提起の背景資料送付の件」をご参照下さい。

 (なお同日、工技院 標準部 電気規格課 IEC担当 稲垣氏に

 「IECで小数点がカンマ「,」の問題でIECへ質問状出状依頼の件」なるFaxを

 送付している。以降、工技院には小数点表記問題で全24通のFaxを送付して

 おり、資料が多いのでここでは上記、及び下記の計3通のみの添付とする。)

・1月31日に後藤専門職とTelで、それぞれが何を調査するかを相談し、

  調査結果は2月2日付け工技院宛てFax

 「IECの小数点の問題につきその後調査結果報告の件他」にあるとおり報告。
・2月21日、工技院にて
穐山課長補佐後藤専門職と面会し説明。

・5月7日、工技院宛てFax 

 「ISO/IEC Directives、Part 3(1996)

 日本案決定後各国状況連絡の件 (計13枚)」を提出。
・5月28,29日にジュネーブで開催されるIEC DMT(注8)会議に日本よりは
 ISO TMB(注9) memberである日本規格協会の
渡辺所長が出席予定。

 (5月10日のFaxで工技院に私がオブザーバー出席出来るよう要請したが

 ”no response”であった。)

 

注8: DMT(irective aintenance eam)

注9: TMB(echnical anagement oard(ISOの技術管理委員会)

 

この間、

・2月26日、これまで工技院にDirective Part 3の決定の経緯を調査依頼して

 あったものを入手。それによりますと、1986年10月開催のIEC Berlin総会で
 小数点がカンマへの変更が提案、承認され、1989年に初めて
 ISO/IEC Directives Part 3が発行されたとのことです。詳細は下記資料を

 ご参照下さい。

 

 IEC Belrin総会

 

 なお、IEC Berlin総会への日本よりの出席者は上記資料に記載ありますが、
 下記とおりです。
 ・Prof. N.Takagi
 ・Prof. S.Yamamura
 ・Mr. T.Hirano
 ・Mr. K.Wakaki


・3月21日、工技院宛てに

 「ISO/IEC Directives、Part 3」に対するコメントとして

 「Draft revision of the ISO/IEC Directives、Part 3」 を提出。

・4月16日、通産省、電機メーカー各社社長宛て他にFax
 「ISO/IECで小数点がカンマ「,」の問題でご協力依頼の件」を提出。

・5月15日、工技院よりIEC CO宛て日本NCよりのコメント日本提案) を提出。
・5月28日、工技院宛てにIEC27−1にても下記如く本件と同じ問題があるが

 本件を所掌のTC25には日本代表委員がいないのではないかとの懸念を

 表明。

IEC 27−1 Sixth edition 1992−12

(最新versionは未入手)

 

Letter symbols to be used in electrical technology
Part 1:General

 

1.3.2 Decimal sign
 The decimal sign is a comma on the line.

(2)国際的改訂活動
上記資料にも記載していますが、国内での動きと並行して外国への働きかけも
行ないました。それは
工技院では日本が改訂の先頭に立ちたくなく、私が各国を
根回しするよう依頼を受けたという他に、WG活動を通じて多くの関係者を知って
いること、及び
言い出しっぺであり最初から自主的にやるつもりでした

まず最初は、IEC Durban総会の直後に総会に出席していたIEC COの
Mr.Cordelierとコンタクトを取りましたら、担当者として(当時Maintenance Team)、
現在、Technical Processes and Information担当のMr.Sheldon(後に英国人と
判明)を紹介され、Emailによる交信をしました。
 彼とは最初から
{英語を母国語としている国々で、小数点表記はピリオドである」という点で意見が
合いませんでした。そこで私は下記とおり説明をします。
"The fact is that the USA, the UK, Australia, Canada and India where
English is spoken as the mother language use a point as the decimal sign
in their countries"


しかし、彼は
下記を主張します。
"English speaking countries do use the comma as a decimal indicator and
not the point."

そして彼はまた、こうとも言いました。
"No question of non-English speaking members obliging English speakers
to change their practical"

それで下記質問を投げかけましたが、それに対する直接の回答はありませんでした

The following are my questionnaire.
1. Which is used as decimal sign , comma or point in the USA ?
2. Which is used as decimal sign , comma or point in such documents/papers as 
   IEEE, NEMA and ASME published in the USA ?
3. Which is used as decimal sign , comma or point in the UK ?
4. Which is used as decimal sign , comma or point in such papers as BS and
 「nature」 published in the UK ?
5. Which is used as decimal sign , comma or point in Australia ?
6. Which is used as decimal sign , comma or point in Canadian English speaking 
   region ?
7. Which is used as decimal sign , comma or point in India ?

彼には、いくら誤解していると指摘しても決して認めようとしませんでした。
そこで、その上司の(当時)General SecretaryであったMr.Raeburn(後に英国人
と判明)にMr.Sheldonのような人間がIEC規格を扱っているのは残念であり、
IECの信頼回復のためには別人に代えてもらいたい旨申し出ましたが
、そのFaxを
Mr.Sheldonに差し戻すのみで埒があかず、結局私から交信を止めてしまいました。



各国へ働きかける活動の結果、中国、オーストラリアより下記資料にある如く、
日本案に沿ったコメントをIEC COへ提出していただきました。

 

・中国提案
・オーストラリア提案


ここに、
国・電機工程学会理事長には、(当時)電気学会・水谷副会長に連絡先を
ご紹介いただき、
私のコメントを送付し問題提起したもの。
また、オーストラリアにはWG3委員であったMonash University、
Professor Bonwickに問題提起し、Australian NCより提案いただいた
もの。

活動の成果が出ず、IEC COへ提案いただけなかった国々は、英国、
米国、カナダ、インドですが各々その事情は異なっており下記とおりです。

英国とはWG4委員のMr.ConwayにIEC 
Durban総会の時から
コンタクトしていましたが、英国はCENELEC(注10)に参加しており、
そこで作成のEN規格(注11)が他のヨーロッパ大陸諸国の習慣である
カンマ「,」に慣れているのでそのままでもよいとのことでした。
なお、英国一般では小数点はピリオド「.」を使用しています。


注10: CENELEC(omite uropean de ormalisation 
     
Electrotechnique(欧州電気技術標準化委員会))
注11: EN(European Standard(英)/Norme Europeenne(仏)/
     uropanish orm(独)(ヨーロッパ規格))


米国にはSC22G secretaryのMr.Branda他にコメントを送付しましたが、
IECでは小数点がカンマ「,」であることより本問題への関わりを断られました。
しかし、米国一般でも小数点はピリオド「.」を使用しているのであり、英語を
nativeとしている米国にはIEC 
ruleを金科玉条として従うのでなく、本問題の
leaderであるべきであるが、私のように”気骨の
ある者 (a man of spirit)”は
いないのかというFaxを送りました。その後も引続きFaxでMr.Branda個人の
問題でなく、IEEE(注12)、NEMA(注13)、ANSI(注14)、及び他の関連規格
の会長等はIEC ruleに同意しているのかと問い、もしそれらの規格の会長の
名前や連絡先
、またゴア副大統領の連絡先を教えてもらえば私が同じコメントを
送ると申し出て、Mr.BrandaよりやっとNEMA(=US 
NC)に転送されることに
なりました。

注12: IEEE(The nstitute of lectorical and lectronics ngineers
     (米国電気電子学会))
注13: NEMA(ational lectrical anufacturers ssociation
     (米国電機製造業者協会))
注14: ANSI(merican ational tandards nstitute(米国規格協会))

NEMA、Mr.GettmanとのEmail交信で明らかになったことは、1989年に
最初のISO/IEC Directives part 3が発行される時、重要な議論があった
こと、
及び最初の論争は小数点表記がカンマという一つの規格の発行が実際的
となるISO/TC 61に対し行なわれましたが、日本を始め、カナダ、英国よりの
協力が得られなかったとのことです。Mr.Gettmanより他国NCの情報を送って
ほしいとのことで送付しましたが、結局のところUS NCよりIEC COへの提案
依頼には協力を得られませんでした。
詳細は下記の「米国」資料をご参照下さい。

・英国
・米国

米国からは5月19日、ISO/TC 37 chairmanで、且つISO/TC 61&
TC 207のmemberであるMr.SperatiがANSIを通じて私のmailを見て
mailを寄越して来ました。彼は私の立場を支持すると共に、米国ではANSIが
責任があると考えるとのことでした。彼はIECとはコンタクトがなく、ISOのみとの
ことでしたがIECやNEMAとよくコンタクトのあるUL(注15)の関係者にTelしたり、
更に前述のIEC Geneva会議に間に合うようIEC関係者とコンタクトするとのこと
でした。そしてISOやIECの色々異なる立場からの意見を取りまとめるANSIの
Mr.Kusherがその会議に出席するとのことと、Mr.SperatiはANSIに意見を
提出済みとのことでした。
私より彼にはMr.Kusherが彼の意見を読んでいるかどうかの確認と、Geneva
会議でMr.Kusherが我々をサポートするよう依頼しておきました。


注15: UL(nderwriters aboratories Inc.(米国保険会社研究所))

カナダとはWG3委員のMr.DuffとのコンタクトによるものですがCSA(注16)
Special Publication Z372−1980にて、言語に関係なく小数点表記として
ピリオド(ポイント)かカンマのどちらを使っても良いことになっており敢えて
IEC COに提案することはないとのことでした。
(カナダは英・仏語のバイリンガルの国で自ずと英語圏ではピリオド(ポイント)、
 仏語圏ではカンマ が使用されている。)

注16: CSA(anadian tandards ssociation(カナダ規格協会))

 

インドにはSC22G関係のIEC委員はいませんでしたが、インドでのビジネスで
知り合ったコンサルティング会社 M.N.Dastur社の優秀なengineerである
Mr.Vijayaraghavanとコンタクトしました。Mr.Vijayaraghavanより
Director of the Bureau of Indian StandardのMr.Mongaに連絡
いただき、私も直接Emailしましたが英国・BSI(注17)はIECのmember

でありIEC規格を採用しているのでそれに従うとのことでした。

 

注17: BSI(ritish tandards nstitution(英国規格協会))

 

 

 

3.IEC COへの提案以降ー現時点まで

 

(1)1996年〜1998年の活動
上記2.で記載の工技院 標準部 電気規格課の後藤専門職、及びIEC担当 

稲垣氏はその後程なくして移動となり、1996年5月28,29日のIEC DMT
会議の
結果は7月19日に後任の標準部 国際規格課 相沢班長からTel、
及びFaxにて連絡をいただくことになりました。
(何度も、訪問して話を伺いたいという申し出をしていたが、いつも相沢班長の
 都合がつかず)

要点は下記とおりです。
@日本はDMTのmemberになっておらず直接コメントは出来ない。
A
日本規格協会の渡辺所長はDMTへの参加が不可能となったため、
 ISO/TMB secretaryのスミス部長に小数点表記問題の審議結果を
 
問合せた。なお、スミス部長はISOサイドにおけるDMT代表であり、且つ
 TMB secretaryとのことである。
 スミス部長からの回答は以下のとおり。
 「日本の提案に係るDMTの見解は、ISO、及びIEC27の両規格が、小数点
  として カンマを使用する規定としているため、DMTはこれに従わざるを得
  ない。なお、ANSI(注15)が同様のコメントを行なっている。DMTの
  アドバイスは、ANSIに当該国際規格の改訂の試みを行なうことであった。」

 いずれにせよ、ISO/TC12(量、単位、記号、換算率及び換算表)、及び
 IECサイドの担当TCにおける当該国際規格の改訂が行なわれないと、
 DMTとしてはDirectives Part 3の小数点表記部分の改訂を行なうことが
 出来ないとの見解と理解出来る。
Bなお、ISO/TMB、及びIEC/CA(注18)はDirectivesの改定案作成作業
 についてDMTに委任している。

注18: CA(ommitte of ction(技術管理委員会、1997年12月までは
        理事会)

 今後は、TMB(CAも同様)は、DMTからのDirectives Part 3の改定案の
 提出を受け、TMB(CAも同様)としての審議に付されることになる。
C本件については、日本の対応の一つとして、ISO 31及びIEC 27の改訂が
 必要なので、TMBからの「TC12に対するISO 31の改訂作業開始の勧告を
 実現する努力が必要。なお、スミス部長の回答にあるように、ANSIも同様な
 意見を持つようであるので、TMBにおける米国との連携も有効と考える。
                                            (以上)

上記報告によれば、小数点表記問題の妥当性を審議するところまでに至らず、
門前払いではありましたが、IEC 27の改訂を提案すれば今度は審議を逃げ
られないことを意味している訳です。それでまず、IEC 27はどのTCか調査の
ところTC25(注19)が所掌と判明しました。

注19: TC25 Quantities and units and their letter symbols
          (量及び単位並びにそれらの文字記号)

ただし、この当時TC25の審議団体は電気学会でしたが委員会はなく、業務
見直しで工技院に返却してしまいました。その後、日本規格協会が
引き受ける
予定との話を聞き、TC25の、特に小数点表記問題に限定して委員になり、
国際会議での日本代表委員を務めたい旨の下記一連のFaxを出状しましたが、
結局のところ殆ど”no response”で目的を達することは出来ませんでした。

・9月25日、工技院、電機メーカー各社社長宛て他にFax
 「IEC審議組織の設立依頼の件(全3枚)」を提出。

・12月13日、工技院宛てFax
 「IEC27−1に対するコメント提出及び
  国家システムの不具合問題提起の件」
を提出

IEC27−1に対するコメント

・8月30日、正田先生宛てにFax
 「IEC TC25に関する問合せの件 (枚数:3)」を提出。
・12月17日、正田先生よりのFax
 「ISO/IECの小数点表記の件」を受け取り。
・12月19日、岡部先生宛てにFax
 「ご挨拶及びISO/IEC小数点表記問題関係資料送付の件」を提出。
・(1997年)5月9日、日本規格協会・山村氏宛てにFax
 「ご挨拶及びIEC TC25(量及び単位並びにその文字記号)委員会の
  件(計6枚)」
を提出。

一方、海外に対する活動の一端としては下記とおりです。

・(1997年)7月22日、(当時)ゴア副大統領宛てにEmail
 「IEC decimal sign」
を送信。これは前述の如く、私より(米国)
 Mr.Branda宛てに数多くのFaxを送信していましたが、それらが米国で
 同様の活動をしていたKodak社・Mr.McDoWellに流れ、成蹊大学・工学部
 青木先生の仲介で彼と交信するようになりました。ゴア副大統領宛てEmailは
 
彼とのmail交信を時系列的に並べたものですが、最終的にはIEC COへ一度
 コメント提出したものが内容の審議無しで却下された事実を連絡以降、彼は
 活動を止めてしまいました。それで先の米国NCのこともありU.S.A.には
 私のように”気骨ある人間 (a man of spirit)(これがkey word)はいない
 のかと問うたものです。
 同日、Director of Correspondence for Vice Presidentの
 Mr.Bill MasonよりEmailによる返信がありました。
 詳細は下記をご参照下さい。

ゴア副大統領宛てEmail
返信のEmail

・(1998年)11月11日、(当時)クリントン大統領宛てに下記質問状
 (和文)を提出。

クリントン大統領

本件はTBSテレビより、クリントン大統領来日に際し、国民一般よりの
質問を受け付け、11月19日のテレビでクリントン大統領に直接質問する
機会を与えて呉れるとのとのことで、やはりゴア副大統領宛てEmailと
同趣旨で応募したものですが採用されず残念でした。質問出来ていれば、
この問題では米国人は皆逃げ、一人の日本人のみが活動している実態を
知り、何でも世界一を好む米国人の自尊心をいたく刺激したであろうし、
どういう回答となったか見ものだったことでしょう。 この時のテレビ放映
では大阪の主婦がクリントン大統領の、ホワイトハウス実習生、モニカ・
ルインスキーさんとの不倫問題の質問が”厳しい”と話題になったものでした。

(2)2000年〜現在までの活動
この間、目に見える活動はありませんでしたが、機会がある度に直接的
には下記如く経済産業省(注20)
/電気学会等への問合せ/申込みをし、
また間接的にはTC 3(注21)のNC幹事を通じて日本規格協会への
アプローチを心掛けてきましたが目的を達するに至っておりません。
力不足ということでしょう。

注20: 経済産業省(通産省・工技院はIEC関係担当局・課名が時々変更と
     なり、最終的に国際標準課であったのが、2001年1月の組織改正で
     経済産業省 産業技術環境局 基準認証ユニット 国際チームに変更)
注21: TC 3 Information structures、documentation and graphical
          symbols(情報構造、ドキュメンテーション及び図記号)


・2000年7月13日、工技院・国際標準課国際標準化機関班 森様宛て
 Emailによる下記問合せ
 
「ISO/IEC Directivesで問合せ」
・2000年7月17日、森様よりの上記問合せに対するご回答

 

・2001年9月27日、小数点表記問題のホームページを開設
・2001年10月1日、東芝・小林氏宛てEmail

  (2002年1月より3年間、IEC会長を務めることになる東芝・高柳顧問
   へのEmail転送依頼と、小林氏による実行)

・2001年11月26日、電気学会宛てEmailと、そのご回答
 及び提出時の添付資料
 「適正化 新規テーマ申込」

 

以上が私の改訂活動ですが、これ即ち1990年代後半以降の日本、
及び世界における活動の歴史でもあります。

 

4.現状のIEC活動概要

(1)IECの概要(「IEC 事業概要」 2001年2月19日 (財)日本規格協会、
   IEC 活動推進会議発行のもの参照)
電気及び電子の技術分野における標準化のすべての問題及び関連事項に
関する国際協力を促し、これによって国際的意思疎通を図ろうとするもの。
1906年、日本を含む13ヶ国の代表が最初の規約を作成し、IECが正式に発足。
中央事務局は当初IEC発足の提唱国でもある英国・ロンドンに置かれたが
1947年、スイス・ジュネーブに移転され現在に至っている。
2001
年10月現在、正会員として52ヶ国が加入(日本は正会員。他に
準会員が9ヶ国、予備準会員が5ヶ国)。


IEC規格は国際規格であり、WTO/TBT(注22)協定に基づき加入各国の
国家規格は非関税障壁になるのを防ぐため、IECとの整合性が求められて
おり、国内でもJIS(注23)、JEC(注24)、JEM(注25)の改訂時、整合性が
取られている。


注22: WTO(orld rade rganization(世界貿易機関)/

     TBT協定(echnical arriers to rade(貿易の技術障壁に
     関する協定))

注23: JIS (apanese ndustrial tandards(日本工業規格))

注24: JEC(Standard of the apanese lectrotechnical
         ommittee(電気学会規格))

注25: JEM(Standard of the apan lectrical anufacturer’s
         Association(日本電機工業会規格))

 

(2)SC22Gの現状の規格作成活動
 下記のWG6,及びWG8の日本代表委員を務めています。
 これらのdraft(規格完成までの原稿。注26)に対し最も多く(世界の過半数
 以上)の、しかもシビアなコメントを提出し、WG会議ではいつも各国代表
 (注27)の10数人を相手に説得し、時には大議論をし、その結果draftを改訂
 させる等、この分野で世界をリードしています。会議は英語で行なわれますが、
 
こうした活動で求められる能力は、圧倒的な技術力(No.1 of the world
 (世界一))と(英語での)説得力です。また、一度説得に失敗しても、その原因は
 彼らの技術力が低く理解力がない故であり、次の機会
再提案し、必ず改定
 させると言う執念と使命感です。
 多くのTC/SC/WGの日本代表委員がいる中で、私はどのWGにおいても他の
 WG memberとの絶対的な技術力の差で常に会議をリードし、
日本のみならず
 世界に最も貢献している内の一人でしょう。

注26: draftは下記順に作成、審議され最終的にISが発行される。
     CD:  omittee raft(委員会原案)(国際規格)
     CDV: omittee raft for ote(投票用委員会原案)
     FDIS: inal raft nternational tandard(最終国際規格案)
     IS:   nternational tandard(国際規格)
注27: SC22Gのchairmanは2001年1月末までスウェーデン人で、それまで
     度々WG会議に出席。その後フランス人に交代。secretaryは米国人で、
     同様、度々WG会議に出席。
     WG6 member構成は下記とおり(括弧内は人数)。
     米国(3、内1名はconvenor((会議)招集者))、カナダ(1)、英国(2)、
     ドイツ(3)、フランス(1)、イタリア(1)、デンマーク(1)、ポーランド(1)、
     日本(1)の計14名。
 

 また、WG5,及びWG7に対してはNC(国内委員会)でコメントを提出し、
 IEC規格への意見を反映中です(ただし、直接WGで議論出来ないもどかしさは
 あります)。
 なお、IEC活動の詳細については別途ホームページを開設予定です。
 

WG5: IEC 61800−4 (作成中)
               Part 4:
               General requirements - 
               Rating specifications for a.c. power 
               drive systems above 1 000 V a.c. and not exceeding 35 kV
・WG6: IEC 61800−5−1 (作成中)
               Part 5: Safety Requirements
               Section 1: Electrical, thermal and energy 
 
      IEC 61800−5−2 (作成中)
               Part 5: Safety Requirements
               Section 2: Functional
WG7: IEC 61800−3 (作成中。上記ー4のHV(高圧)を
                    含めた訂正版)
WG8: IEC 61800−6 (作成中)
               Part 6: Guide for determination of types of load duties
                          and corresponding current ratings

ご参考までに会議の写真を下記とおり添付します。
写真(ここをクリックすると順番にリンクしています)
 ・SC22G/WG6 Frankfurt会議        (1999/ 5/ 3〜 5/ 7)
 ・SC22G/WG6 東京会議           (1999/10/18〜10/22)
 ・TC22/SC22G Oslo総会           (1999/11/17〜11/19)
 ・SC22G/WG6 Juan−les−Pins会議  (2000/ 5/ 8〜 5/12)
 ・SC22G Copenhagen総会          (2000/ 9/27〜 9/28)
 ・SC22G/WG6 Clearwater Beach会議  (2000/11/ 6〜11/10)
 ・SC22G/WG6 London会議         (2001/ 6/25〜 6/29)
 ・SC22G Helsinki総会             (2001/10/31〜11/ 1 

ご意見のある方は”ゲストブック”にコメントを記載下さい。
或いは下記Email addressにご連絡下さい。 

        hondatad@lime.plala.or.jp 

また、多くの人にこの問題を伝えて下さい。
世界を動かす力となります。
英文版(上記”English”)も作成しています。 

英文の小数点表記問題のホームページを開設のことはTC22/SC22G 
memberに連絡していますが、英文がピリオドでなくカンマとなっていることに対し、
英語を"native"に話す米英人に対しては既述のとおり、
私のように「気骨ある者」(a man of spirit)はいないのかと問い、
英語をnativeとして話していないヨーロッパ大陸諸国の人々には、英文にまで
彼らの習慣を押し付けた格好になっているのに黙認するとは
私のように
「正義感」(a strong sense of justice)はないのかと
問うています。

私の提案は上記の各種添付資料を見ればご理解いただけることですが、英文版は
カンマよりピリオドへの修正を要求していますが、仏文版はカンマのままでよしと
しているのでヨーロッパ大陸諸国で特に提案に反対する理由はないと考えています。

なお、米国人でSC22G/WG6のconvenorであるMr.Krauseは既発行の
規格をカンマからピリオドに修正するには数千ページもありIECが大変だと言うのを、
私より、もしそう決定すればMicrosoft社”Word”の”置換”機能を使えば一つの
規格の修正には30分も掛からず非常に簡単であると反論しています。
実は前述のMr.Gettmanも個人的見解としてMr.Krauseと同様のことを言って
おりました。それに対しMr.Speratiは、小数点表記を修正するのに大変な費用が
掛かるというのは、同時に全ての規格を修正しなくとも数年毎のメンテナンス時に
順次やって行けばよいことであり、"not credible(信用出来ない)"と、丁度私と
同じ考えでした。

ISO/IEC Directives Part 3に記述のカンマをピリオドに修正させる困難さを、
別の論理へのすり替えをする人がいる訳ですが、あくまで何が本質の問題である
かの正しい認識を持つことが必要です。
以上
     

 

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