コンプレッサー

 

サンプルサウンド

 

CA3080Eを使用した応答性の良いコンプレッサーです。
ロングサスティーンを活かしたソロから、バッキングの粒揃えまでオールラウンドに活躍する1台です。

回路の説明

 

回路図 

まず、Q1のJ-FETアンプによるバッファーを通りインピーダンスを下げます。次に、CA3080Eに入る前にCA3080Eの+と−の直流バランスを取る為にVR1(1k)があります。この直流バランスがうまく取れていないと、音の切れ際が悪くなり、プツと突然音が消えてしまいます。そしてQ2のエミッターフォロアーでバッファリングしてVR3でレベルを調整して出力します。
しかしこれだけではただのアンプです。そこで。Q2のコレクタ、エミッターの出力は互いの逆位相になりますので、それをダイオードで半波整流し加算します。つまりで全波整流になると言うわけです。これが、ギター信号のエンベロープとなります。
 ギターの信号が入ると、C10がQ3,Q4によって放電され、時間が経つにつれ R15を通してC10に充電されます。これがコンプレーサーの制御信号になります。これを、CA3080Eの5番ピンに入れればCA3080Eのアンプのゲインが変化します。結果的に入力が大きいとアンプのゲインが下がり、小さいとアンプのゲインが上がり、音が伸びて、コンプレッサーとして動作を行います。

       

調整はじっくりと・・

    SAUTAINをいっぱいにして半固定VR1をゆっくりと回して試てください。滑らかに音が減衰し、かつ歪がないように調整します。


好みのサウンドに変えるには・・

 

回路の定数などを変えるといろんな音に変化します。これが自作の醍醐味! 世界に1つの自分だけのコンプレッサーを作ってください。

 

アッタク音を誇張するには、
Q4とR17との間に470から1kΩ程度の抵抗を挿入してください。C10の放電時間を変化させることによってアタック音をコントロールします。

リリースを長くするには、
R17を大きくしてください。C10への充電時間を長くする事により、リリースタイムも長くなります。

シングルコイルギター(ストラト、テレキャスなど)
もちろん、無改造でもかまいませんが、入力段のFET(Q1)で軽くゲインアップするとより深いSUSTAINが得られ、SN比の面からも有利です。Q1のゲインはおおよそ R3R4で決まりますから、R44.7KΩ位にするとちょうどいい感じです。

音を固めにしたい、又は、ソフトにしたい。
コンデンサ(C5)は予め持ち上げていた高域を除去する働きがあります。ですから、C5の値によって音色を変化させることができます。小さくすると「固め」、大きくすると「ソフト」なサウンドになります。470pFから0.0022μFの範囲で試してください。


部品表

種 類

部品番号

値 又は 型番

備 考

IC

U1

CA3080E

1

8pin DIP
トランスコンダクタンスアンプ

ICソケット

 

 

1

DIP8ピン

トランジスタ

Q1

2SK30ATM-GR

1

J-FET

トランジスタ

Q2 Q3 Q4 Q5

2SC1815-GR

4

汎用、NPN型

ダイオード

D2 D3

1S2076A

2

汎用シリコン

ダイオード

D1

1SR139-400

1

1A程度の整流ダイオード

LED

D4

 

1

お好みで!

抵抗器

R18

4.7kΩ

 1

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

抵抗器

R1 R3 R4 R11 R12 R13

10kΩ

 6

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

抵抗器

R8

15KΩ

 1

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

抵抗器

R15

22kΩ

 1

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

抵抗器

R17

100kΩ

 1

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

抵抗器

R10

220kΩ

1

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

抵抗器

R7 R9

470kΩ

 2

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

抵抗器

R2 R5 R6 R14 R16

1MΩ

 5

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

コンデンサ

C5

0.001μF

1

フイルムコンデンサ

コンデンサ

C1 C3 C8 C9

0.01μF

4

フイルムコンデンササ

コンデンサ

C2

1μF(BP)

 1

アルミ電解(無極性)

コンデンサ

C4 C6

1μF

2

タンタル電解コンデンサ

コンデンサ

C10

10μF

1

アルミ電解コンデンササ

コンデンサ

C7

100μF

 2

アルミ電解コンデンサ

標準ジャック

J1

3極ステレオタイプ

1

6.3Φ

標準ジャック

J2

2極モノラルタイプ

1

6.3Φ

スイッチ

SW

DS-008 6P

1

フットスイッチ

DCジャック

J3

 

1

2.1Φ

電池スナップ

V1

OO6Pタイプ

1

 

半固定抵抗器

VR1

1kΩ

1

 

可変抵抗器

VR2

250kΩ(B)

1

SUSTAIN用

可変抵抗器

VR3

100kΩ(A)

1

LEVEL用

つまみ

 

 

2

お好みで!

基板

2.54ピッチのユニバーサル基板をお勧めします。

ケース

ノイズ削減と加工性からアルミ製のケースをお勧めいたします。

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