ドライブンサスティナー

 

sub_phaser_html_smartbutton1.gifキットあります。   

 

歪みながら、グーンと伸びる。軽い歪みでもまとまったサウンド。
コンプレッサーとオーバードライブの合体した、サスティナーと呼ばれるエフェクタのご紹介です。

回路の説明

 

回路図 

下図に簡単なブロックを示します。歪み発生として「ドライブアンプ」があります。このドライブアンプ回路は、ドライブブースターにも採用している、負帰還にダイオードを挿入した良く知られた回路です。

図中の「ゲイン調整」は、「ドライブアンプ」出力の電圧の大きさによって、ゲインをコントロールする働きがあります。具体的には、大きな出力電圧の時は、ゲインを下げる。小さな出力電圧の時は、ゲインを上げる。これによって、いつも同じ音量になる様に制御されます。この働きによって、ロングサスティーンを得ることができる訳です。
 

「ゲイン調整」回路は、JFETを抵抗素子として使用する回路で、ゲイン調整として、よく使われる回路です。
JFETを抵抗素子として使う場合、注意しなければならない点は、ゲート電圧をソースよりも低くしなければならない点です。そのためダイオード(D7)は、負電圧が出る様にゲート側にアノードが来るように接続します。
この様に自動的にゲインをコントロールする回路をAuto Gain Control (AGC)回路と呼びます。

次にトーン回路ですが、コンデンサC9がオペアンプの負帰還になるか、それとも、入力になるかをVR2で調整する事によって高音域を調整する回路です。負帰還側に来るときがローカットになります。
一般的なBカーブでも、自然な音質変化が得られ使い易い回路です。


dns_fig1.gif


好みのサウンドに変えるには・・

 


回路の定数などを変えるといろんな音に変化します。
これが自作の醍醐味! 世界に1つの自分だけのドライブンサスティナーを作ってください。

サスティーンの調整。

アタック感は、R11でコントロールできます。大きくするとアタックが目立ちます。リリースは、R15で決まります。大きくするとコンプ臭い感じになります。10KΩ〜1MΩの範囲で試してください。


高域音の調整。

C4の値でコントロールできます。小さくすると高域音が増し、大きくすると高域音がカットされます。0.001μ〜0.1μFの範囲で試してください。また、C3の値でも変化します。この場合C4での変化とややニュアンスが違います。22pF〜0.001μFの範囲で試してください。


サウンドニュアンスを変える。

D7をゲルマニュームダイオード(1N60等)やショットキーダイオード(1SS108等)にするとアタックが柔らかめのサウンドになります。又、R16(10k)の代わりにダイオードに変更すると(カソードをGND側)、倍電圧整流回路となり、JFETの制御電圧が高くなり、コンプ感が強くなります。
 

ローノイズ化する。

現状でも十分にローノイズですが、さらにノイズを減らしたい、プロ志向の方は、オペアンプを、「NE5532」、「NJM4580」に変えると多少ノイズが減少します。又、「TL072CP」のようなJ-FETタイプに変えると、艶っぽいサウンドになります。

 

 


 

部品表

種 類

部品番号

値 又は 型番

備 考

IC

U1

NJM4558D

1

DIP8ピン 汎用ディユアルOpAmp4558ならOK!

ICソケット

 

 

1

DIP8ピン

トランジスタ

Q1

2SK30ATM-GR

1

汎用JFET

ダイオード

D3, D4, D5, D6, D7

1S2076A

5

1S1588等の汎用ダイオードでもOK!

ダイオード

D2

1N4007

1

1A程度の整流ダイオード

LED

D1

 

1

お好みで!

抵抗器

R17

 470Ω

 1

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

抵抗器

R7, R8, R9, R11

1kΩ

4

 1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

抵抗器

R1, R4, R12, R13

 4.7kΩ

4

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

抵抗器

R2, R3, R16

 10kΩ

 3

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

抵抗器

R5, R6, R14

 22kΩ

 3

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

抵抗器

R15

 100kΩ

 1

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

抵抗器

R10

1MΩ

1

1/8W〜1/4Wカーボン抵抗

コンデンサ

C3

 100pF

1

セラミックコンデンサ

コンデンサ

 C4, C7, C9

 0.01uF

3

フイルムコンデンサ

コンデンサ

 C5, C10

 0.1uF

 2

フイルムコンデンサ

コンデンサ

 C6, C8

 1uF

 2

アルミ電解コンデンサ

コンデンサ

 C11

 10uF

 1

アルミ電解コンデンサ

コンデンサ

C1, C2

100μF

2

アルミ電解コンデンサ

標準ジャック

J1

3極ステレオタイプ

1

6.3Φ

標準ジャック

J3

2極モノラルタイプ

1

6.3Φ

DCジャック

J2

 

1

2.1Φ

スイッチ

SW

DS-008 6P

1

フットスイッチ

電池スナップ

V1

OO6Pタイプ

1

 

可変抵抗器

VR1,VR2

100KΩ(A)

2

LEVEL用,DRIVE用

可変抵抗器

VR3

50kΩ(B)

1

TONE用

つまみ

 

 

2

お好みで!

基板

2.54ピッチのユニバーサル基板をお勧めします。

ケース

ノイズ削減と加工性からアルミ製のケースをお勧めいたします。


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