那須波切不動尊金乘院
金乗院の花ごよみ
 夏
 冬
冬は力を蓄える季節です。木枯らしが吹き、北国から初雪の便りが届くようになると、動植物の冬支度も本番を迎えます。冬の眠りに就くために、木々は葉を落とし、多くの草花は種子を残して地中に姿を隠します。動物は、そんな植物の実を集めたり、体内に摂り込んで越冬の準備を終えると、活動を止めて冬ごもりに入り、鳥は少しでも温暖な地へと移動します。冬は人々にとっても厳しい季節ですが、一年の締め括りと新年を迎える季節であるため、お歳暮、大掃除、年越し、年賀、初詣、小正月、成人式、節分など何かと忙しい季節でもあります。当山でも、大晦日の越年護摩祈願から正月三が日の開運・厄除初護摩祈願まで、一年で最も賑わう行事をはじめ、二月の節分の日には厄除・開運を祈る星祭り(明運星祭)が行われるなど、活気に満ちた季節となります。そんな当山の境内では、厳しい寒さに絶えて咲く冬の花を観ることができます。
寒椿(かんつばき)寒椿(かんつばき)-平成19年12月25日撮影-
「龍神の滝」の背後をはじめ、境内の至る所で冬の寒さに向かって凛と咲く寒椿が、初詣などでお参りに来られる人々を迎えます。古くは寒の内に開花する冬咲きの椿を総称した花名のようでしたが、近年になって山茶花との種間交雑、つまり雑種として新たに生まれた品種を「寒椿」と呼ぶようになったそうです。それだけに山茶花と寒椿を見分けるのは難しく、山茶花が上に伸びるのに対して、寒椿はあまり伸びずに茂るといった違いがある位で、実際には、園芸の専門家でも首を傾げることがあるとか。因みに寒椿は、山茶花の仲間で、関西では獅子頭の名で親しまれています。いずれにしても花の少ない時期に咲く花だけに、冬を彩る貴重な花といえます。

【花の俳句】
 寒椿一輪ころげ尼の墓 田辺 虹城
【花言葉】 愛嬌、秀絶
【花見頃】 12月下旬~1月中旬(2007~2008年)
奥の院地蔵堂は、本堂および境内から離れた所に位置するため、よくお参りに来られる方でも、なかなか立ち寄る機会が少ないようですが、総欅造り・切妻破風入母屋造という豪壮な建造物でもあります。豪華な破風・懸魚・斗供の彫刻を観賞しながら、建物の裏手に回ると、寒風に向かって咲く寒桜を観ることができます。寒桜は寒緋桜(カンヒザクラ)と山桜(ヤマザクラ)の種間雑種とされていますが、春に咲く桜と異なり、冬桜とともに冬に咲く桜として知られており、歳時記でも冬の季語に分類されています。厳しい寒さの只中に咲くため、「春を予感させる」というには程遠いものがありますが、それだけにどこか儚く、冬枯れの野をバックに咲く淡紅色の花は、愛おしく感じられます。
【花の俳句】
 澄みのぼる時空の風の寒桜 石原 八束
【花言葉】 高尚
【花見頃】 1月上旬~1月下旬(2008年)
寒桜(かんざくら)寒桜(かんざくら)-平成19年12月30日撮影-
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