那須波切不動尊金乘院
Q&A
ご供養と仏事
先日、母の実家で「(祖父の)三十三回忌」を行うというので出席してきました。当然のことながら四十九日や一周忌法要とは異なり実に明るく和やかな法事でした。その際、叔父の口から「とむらいあげ」という言葉を耳にしたのですが、今一度、年忌法要の意味についてお教えください。
亡くなった月日のことを「祥月命日」といい、決められた年の「祥月命日」に法事を営むことを年忌法要または年回法要といいます。この年忌法要で行われるのが追善供養です。追善とは、生きている者が故人の霊のために追って善行を修めることであり、供養とは、善行を積むことにより仏・菩薩から授かる功徳を、改めて故人の霊に回し向けて(回向という)頂き冥福を祈ることをいいます。ここでいう善行には、次のような意味が含まれています。
1) 尊敬の心をもって仕え、世話をする。
2) 身・口・意の三業でもろもろの物を供えて回向する。
3) 仏・法・僧の三宝に、香華・飲食などを供え、教えに従って修行する。
4) 崇敬の態度をもって礼拝の意を表す。
また「仏・菩薩から授かる・・・」と述べましたが、一周忌、三回忌、七回忌などの年忌には、初七日、四十九日、百カ日など忌日と同様に、それぞれの年忌をご本尊として守って下さる仏・菩薩様があります。ですから、年忌法要には年忌から年忌までの間をお守り頂いた仏様、菩薩様に対して感謝の気持ちを捧げ、次の年忌までお守りく下さる仏様、菩薩様に「よろしくお願いします」とお参りして、あの世における故人の修行を後押ししてあげるという意味もあります。
お尋ねの「とむらいあげ」とは「弔い上げ」と記しますが、追善供養を重ねる中で三十三回忌を行う頃には、故人の修行も終わり、霊はいよいよ高みへと昇って先祖となるという考え方から、最後の法要(五十回忌を弔い上げとする場合もある)にしようというものです。
一周忌の法要を終えたところですが、この先、三回忌、七回忌、十三回忌・・と年忌法要を行わなければいけないのでしょうか?
年忌法要は故人を偲び、故人の霊が喜び、安心できるように、生きている者が自らの生活を見つめ直す機会でもあります。従って無理をして法要を行ったとしても、それが何らかの負担になるようであれば、故人の本意に反するものといえましょう。ですから、年忌法要は(出来れば故人をお守り頂いているご本尊に感謝の意を表す意味でも十三回忌までと三十三回忌を行うのが理想ですが)あくまでも故人の冥福を祈る供養行事ですから、必ず行わなければならないというものではありません。但し、一周忌と三回忌は、四十九日法要に次ぐ大切な法要とされており、必ず一人の法要を営むことになっております(七回忌以降は同じ年に法要が重なった場合、まとめて行ってもよいとされています)から、これを踏まえて行えばよいかと思います。
七回忌法要を行ってからしばらく経ちますが、次の年忌法要を行うとすれば、正確には亡くなってから何年目に行えば良いのでしょうか?
年忌法要は、一般的に一周忌・三回忌・七回忌・十三回忌・十七回忌・二十五回忌・三十三回忌・五十回忌が行われます。ここでご注意して頂きたいことは、一周忌だけは亡くなられた年の翌年に行いますが、例えば三回忌は亡くなられて2年目、七回忌は亡くなられて6年目・・・というように、三回忌以降は(亡くなられた年も含む)数え年での年数になりますから、七回忌以降の十三回忌は12年目ということになります。
当山では、ご希望により二十三回忌、二十七回忌、三十七回忌の法要もお受けしております。法要の日取りとしては、(命日か少し前のよい日を選んで・・としているところがありますが)供養が遅れるのはよくありませんので、命日を避け、命日の前日(御逮夜という)から数えて、それ以前のよい日をお決めになるのが良いでしょう。以下に、[没年と年忌法要早見表]を掲載しましたので、法要が決まりましたら当山までご相談ください。
法要の年一周忌三回忌七回忌十三回忌十七回忌二十五回忌三十三回忌五十回忌
平成19年
(2007年)
平成18年没平成17年没平成13年没平成 7年没平成 3年没昭和58年没昭和50年没昭和33年没
平成20年
(2008年)
平成19年没平成18年没平成14年没平成 8年没平成 4年没昭和59年没昭和51年没昭和34年没
平成21年
(2009年)
平成20年没平成19年没平成15年没平成 9年没平成 5年没昭和60年没昭和52年没昭和35年没
平成22年
(2010年)
平成21年没平成20年没平成16年没平成10年没平成 6年没昭和61年没昭和53年没昭和36年没
平成23年
(2011年)
平成22年没平成21年没平成17年没平成11年没平成 7年没昭和62年没昭和54年没昭和37年没
平成24年
(2012年)
平成23年没平成22年没平成18年没平成12年没平成 8年没昭和63年没昭和55年没昭和38年没
平成25年
(2013年)
平成24年没平成23年没平成19年没平成13年没平成 9年没昭和64年没
平成元年没
昭和56年没昭和39年没
平成26年
(2014年)
平成25年没平成24年没平成20年没平成14年没平成10年没平成 2年没昭和57年没昭和40年没
平成27年
(2015年)
平成26年没平成25年没平成21年没平成15年没平成11年没平成 3年没昭和58年没昭和41年没
平成28年
(2016年)
平成27年没平成26年没平成22年没平成16年没平成12年没平成 4年没昭和59年没昭和42年没
平成29年
(2017年)
平成28年没平成27年没平成23年没平成17年没平成13年没平成 5年没昭和60年没昭和43年没
平成30年
(2018年)
平成29年没平成28年没平成24年没平成18年没平成14年没平成 6年没昭和61年没昭和44年没
平成31年
令和元年
(2019年)
平成30年没平成29年没平成25年没平成19年没平成15年没平成 7年没昭和62年没昭和45年没
令和 2年
(2020年)
平成31年没
令和元年没
平成30年没平成26年没平成20年没平成16年没平成 8年没昭和63年没昭和46年没
令和 3年
(2021年)
令和 2年没平成31年没
令和元年没
平成27年没平成21年没平成17年没平成 9年没昭和64年没
平成元年没
昭和47年没
令和 4年
(2022年)
令和 3年没令和 2年没平成28年没平成22年没平成18年没平成10年没平成 2年没昭和48年没
令和 5年
(2023年)
令和 4年没令和 3年没平成29年没平成23年没平成19年没平成11年没平成 3年没昭和49年没
令和 6年
(2024年)
令和 5年没令和 4年没平成30年没平成24年没平成20年没平成12年没平成 4年没昭和50年没
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